オリックス・山本由伸投手(25)が2日の日本ハム戦(京セラドーム)で3年連続投手4冠を決定的にする〝無双投球〟を見せつけた。7回を3安打無失点、11奪三振で16勝目をマーク。国内〝ラストイヤー〟と見られる今季も勢いが衰えることはなかった。そんな黄金右腕には今更ながらナインから「メンタルがすごすぎる」とため息が漏れている。

 今季23試合目のマウンドも由伸らしさは全開だった。初回に自己最速タイの159キロのストレートを計測。カーブ、フォーク、カットボールと絶品変化球を織り交ぜて日本ハム打線を手玉に取り、7回112球を投げて3安打無失点、11奪三振。16勝目で169奪三振とし、投手4冠をほぼ手中にした。

 16勝6敗で3年連続の自身貯金10は2007~09年のダルビッシュ(日本ハム)以来。球団初の快挙を成し遂げた右腕は「いいボールを投げられて、三振が積み重なって良かった。球数が多くなっていたので、中盤から少なくするよう心掛けた」と汗を拭い、投手4冠について「コンディションよく1年できた。監督、コーチがいい管理をしてくれた。終わった時点で1番にいるのはすごくいいことだし、自信になる」と胸を張った。

 柔軟トレを欠かさない徹底したコンディショニングと管理栄養士による食生活を続け、日本球界のトップに君臨してきた山本だが、改めてナインが舌を巻くのが〝鉄のメンタル〟だ。マウンドでの集中力は言うまでもなく、マウンドに向かうまでの「日常感」がすごいという。

 ある選手は「あいつは今から投げるという時でも普段と変わらない。投手なら〝今から行くぞ〟となると自分の世界に入り、話も耳に入らないし、口もきかなかったりする。たまに打たれて悔しい時でも普通の会話ができる。ずっと座って動けないとか見たことないですもん」と感心するばかりだ。

 登板当日の先発投手なら練習中から本番モードに入り、周囲も気を使うのが球界の常識。普段通りの山本は勝負の直前でも「今日どうする?」と聞かれると「こうしようか」と答え「頑張れよ」と声を掛けると笑顔で「ああ、頑張るよ」と返せる。「どんなメンタルしてるんだろうと思う。どんな状況でも普段通りに周りが見えている。そんな投手見たことない」(同)というわけだ。

 目指すは連続日本一の有終の美。山本は「日本一を目指してやるしかない。体調を整え、18日から熱い戦いが始まる。そこに合わせて全力で行きたい」とCSファイナルステージをにらんだ。