巨人・阿部慎之助ヘッド兼バッテリーコーチ(44)が原辰徳監督(65)の後任として伝統球団を率いていく。成績不振による突然の引責辞任。ドタバタのなか新体制づくりが進められていくが、阿部ヘッドが4日に行った所信表明は極度の重圧と緊張でガチガチ。ユーモアある〝阿部節〟は一軍監督となってどうなるのか、球団内で注目の的となっている。

 チームが2年連続で屈辱のBクラスに沈み、球団は激震に見舞われている。原監督が成績不振の責任を取ってユニホームを脱ぐ決意を固めた。シーズン最終戦が行われた4日の東京ドームで自ら低迷の謝罪と辞意をファンに伝え、阿部ヘッドが後任監督となることも公表した。

 本来であれば来季の指揮を執るのは3年契約最終年となる原監督。突然の大役が回ってきた阿部ヘッドも動揺しないわけがない。次期監督が決まった際の新監督の反応を、原監督は「ちょっと見たことがないような緊張感はあった」と明かしていたが、ファンを前にした所信表明も人が変わったかのような硬さもみせた。マイクを手渡された阿部ヘッドは表情を崩すことなく〝慎之助スマイル〟も一切なし。ヘッドの立場としてV逸の責任と謝罪を口に「とてつもない重圧を感じ、身の引き締まるところでございます。強い巨人軍、愛される巨人軍をつくるべく、チーム一丸となって戦っていく所存です。今後ともどうぞご声援のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げまして、私のあいさつに代えさせていただきます」と表明した。

 来年で球団は節目の創設90周年。ただでさえ、注目を集める巨人監督の立場だけでなく電撃辞任直後の後任だ。阿部ヘッドのスピーチに球団関係者の一人は「いよいよ監督になるんだという自覚の表れでしょう。TPOに合わせたあいさつだったと思う」と語った。

 一方で「ちょっと硬かったな」と笑った古参の球団スタッフも…。「一発目だから硬さがあるのは仕方ないと思うけど、今後はどうするのかな。急に監督っぽくなるのももったいない気もするし、人懐っこい性格でざっくばらんに話す慎之助も魅力的だしね」と口調の変化にも注視しているという。

 阿部ヘッドと言えば、報道陣とも表情豊かに「そうだね」「〇〇じゃん?」などとフランクなやりとりを交わし、バリバリの体育会系の野球界にあっても礼儀をわきまえながら先輩をイジれる〝コミュ力〟の高さを誇る。

 阿部ヘッドは2019年に現役を引退し、翌20年は二軍監督に就任。指導者の心得として原監督から「動物的にパンパンパン! と言うのは彼の良さでもある。しかし『マイナスのことを言う時は一回ツバをのみ込んでから』」と教え込まれてきた。

 確かに一軍監督となり、人懐っこいキャラクターが完全消滅してしまってはもったいない気もするが果たして――。