2年連続でBクラスに沈んだ巨人に秋風が吹き始めている。「熱男」こと松田宣浩内野手(40)が今季限りでの引退を表明し、2日からは第1次戦力外通告の期間がスタートした。低迷が続く近年は大規模な血の入れ替えが断行され、昨年は戦力外や引退、育成落ちを含めて計25人の支配下選手が自由契約となった。今季も屈辱のリーグ4位に終わったが、意外にも例年より〝無風〟となる可能性もあるという。
今年も日本球界にツラく寂しい季節がやってきた。山あり谷ありが繰り返されながら戦ってきた2023年。原巨人の最終順位は4位で確定した。9月28日には松田が引退を正式表明し、今月1日のヤクルト戦(東京ドーム)で盛大な引退セレモニーも行われた。
各球団とも来季に向けて戦力を見直す時期でもあり、いや応なしに惜しまれながらもユニホームを脱ぐ選手も出てくる。近年の巨人では多くの〝リストラ〟が断行することでも話題を集めてきた。昨季は9人在籍した外国人選手のうち、ウォーカーを除く8選手を解雇。引退を決断した選手を含め、支配下だけで13選手がチームを去った。
今年は今月2日から戦力外通告が始まったが、3日時点で巨人から正式発表はされていない。山口オーナーから「必達目標」と厳命されたV奪回を果たせず、2年連続でBクラスに転落…。大幅な戦力の入れ替えが行われても不思議ではないが、意外にも例年ほどの規模にはならなさそうな雲行きだという。
「巨人が自由契約にした選手の人数は多いですが、その半分程度は育成選手として再契約している。手術やリハビリに時間を要する選手を育成に落としていたわけですが、今年はそうした事情に当てはまる選手が多くはなく『そう簡単に契約を見直せなくなりそうだ』と聞きます」(球界関係者)
昨年は今季が4年契約3年目だった梶谷やリリーフエースとして活躍してきた左腕・中川ら12人を自由契約とし、後に育成選手として再契約を結んだ。プロ17年目で年俸2億円の梶谷ら高額年俸者や実績十分の選手が含まれていたことから、選手会から問題視する声も上がっていた。
もっとも、巨人側にも「クビにせず、より多くの選手を雇用し、現役を続けるチャンスを与えるため」との主張はあるが…。
ただ、小規模に収まりそうな〝兆候〟もあった。例年は支配下登録期限までに70人枠をすべて埋めてきたが、今年は「68人」でストップさせた。その理由について、球団関係者は「今年はオフに手術を受けて長期リハビリをする選手も少なくなる見込み。70人にすれば、それだけ切らなければいけない選手も増えてしまう。そのため、編成側は『今年は70人まで埋めない』という方針だった」と明かしていた。
すでに7月上旬に左ヒジの靭帯などを損傷した有望株の増田陸は手術を終え、8月には実戦復帰。ほぼ同時期に負傷して手術を受けた湯浅大も約1か月で戦列復帰している。
原監督は育成制度の存在意義について「(育成選手という)フラットな世界から〝自分にはこれだけのものがある(から支配下になる)〟というほうがフェアなプロスポーツの世界だと思う。『いいじゃん、支配下で。でも、使う気はないよ』というような選手を支配下に置いているようじゃ、(ほかの)選手に対しての冒とくですよ」と説いていた。
球団は翌年開幕時の支配下選手の人数を「62人前後」と設定しており、ドラフト会議での新戦力の獲得などを踏まえれば、10人程度の〝血〟が流れる可能性はある。しかし、育成落ちの人数が限定的となれば、例年ほどの大ナタとはならないかもしれない。












