日本ハムの万波中正外野手(23)が自身初の本塁打王に向け「最後の奮闘」を見せている。

 プロ5年目の和製大砲は26日のロッテ戦(エスコン)に「1番・右翼」で先発出場。初回の第1打席に相手先発・美馬から右翼越えの25号先頭打者本塁打を放ち、浅村(楽天)、ポランコ(ロッテ)とともに本塁打王争いのトップに並んだ。

 満面の笑みでダイヤモンドを一周した若武者は、ベンチに戻ると「最高です!」。タイトルを争うライバル・ポランコの目前で見舞った弾丸ライナーだった。うれしさがこみ上げるのも無理はない。試合後も「本当にうまく打てたと思います。今年逆方向に打った中でも、一番手応えがあって」と満足げに振り返った。

 万波は新庄監督の「本塁打王をとらせてあげたい」という〝親心〟で、9月上旬から最も多く打席が回る「1番」での出場が続く。しかもチームは最下位が濃厚とあって、試合の勝敗に左右されず本塁打を毎打席狙える。

 そんな状況もあり、このところチーム周辺では「ほかのライバルが今後CS争いで一発を警戒されることを考えれば、重圧なく打席に立てる万波が最もタイトルに近い」という声が高まっている。本人も「(本塁打王は)すごく意識しています」と最後まで執念を燃やす覚悟を示しており、現時点で万波が有利なのは事実だろう。

 ただ、気がかりな点もある。ライバルたちに比べて「残り試合」が少ないからだ。日本ハムが6試合に対し、浅村が所属する楽天は9試合。ポランコのロッテに至っては10試合もある。さらに3人の争いに1本差で肉薄する近藤(ソフトバンク)も8試合を残す。この「ゲーム差」を考慮すれば、万波はできる限りリードを広げておきたいところだ。

 新庄監督も試合後「ウチは(残り)試合数、少ないからね」と前置きした上で「俺の予想では(最終的に)27本ぐらいで2人(並んで)のホームラン王のような気がするんだよね。万波君にとってもらいたいんだけど」と予言していたが…。

 万波は逃げ切りを図れるのか。その行方にがぜん注目が集まっている。