阪神は17日のDeNA戦(甲子園)に0―1で敗戦。0―0の9回に大田に決勝の4号ソロを献上したブルワーが来日初黒星を喫した。
既にリーグ制覇を決めている阪神・岡田彰布監督にとって、今後の主目的はポストシーズンへ向けた戦力の見極めと、選手の個人タイトルのみ。勝敗はさほど意味をなさない一戦ではあったが、この日も球場には4万2640人の大観衆が球場に詰めかけた。
この日の試合後、今季ここまで見ることができない一幕を虎党たちは目撃することができた。負けゲームの後にもかかわらず、岡田監督をはじめとしたナインたちが一列に並び、スタンドのファンへ向け帽子をとって一礼したのだ。「もう甲子園はな。勝っても負けても最後に(あいさつに)行こうやと決めとったんや。お客もいっぱい入っとるしな」(岡田監督)
ファンサービスを重んじた矢野前監督の時代は、ホームゲーム終了後は勝っても負けてもファンの前で整列し、一礼することがならわしとなっていた。だが、岡田監督は指揮官就任直後の昨秋のキャンプ時に「負けたら俺は腹立つわ。お客さんも見たくないやろ。眼中にない」と発言。前監督と正反対の姿勢を示し、話題となっていた。
「もう(優勝が)決まってるんやからな」とこの日の試合後、笑い飛ばした岡田監督は「試合前に(選手会長の)近本とかみんなも言ってたからな。(甲子園のゲームは)あと5試合か。お客さんもいっぱい入るし勝ち負け関係なく行こうやと。切符も先にいっぱい売れとるんやからな」と語った上で、〝消化試合〟に足を運んでくれたファンたちへ感謝の意を示した。