エンゼルスの大谷翔平投手(29)が5日(日本時間6日)にユニコーンぶりを発揮した。前日のオリオールズ戦前の屋外でのフリー打撃中に右脇腹を痛めて試合を欠場。この日、負傷者リスト(IL)入りするかどうか注目されていた中、ネビン監督に出場を希望したという。さすがに指揮官は却下したが、恐るべき闘争心だ。IL入りは打者としても今季終了を意味していただけに日本選手初の本塁打王と打点王獲得へ朗報だ。

 大谷がまたしても悲劇に襲われたのは4日の試合前のフリー打撃の時だった。3セット目の4球目、低めのボールをハーフスイングした際に足を滑らせるように体勢を崩した。顔をしかめて、そのままベンチ裏へ引き揚げた。

 脇腹を痛めた場合、回復に時間を要する。今年2月25日(同26日)に左脇腹を痛めたカブスの鈴木誠也外野手(29)は3月のWBC出場を辞退し、治療に専念。メジャーに復帰したのは4月14日(同15日)だった。大谷が負傷者リスト(IL)に入れば、打者としても今季終了を意味する。

 そうなれば44本塁打でリーグをトップを独走して、2位のロベルト(ホワイトソックス)に9本差をつけている本塁打王、トップのガルシア(レンジャーズ)に5点差の3位に迫っている打点王獲得に暗雲が漂う。それだけに一夜明けてエンゼルスが大谷をILに入れるか注目された。

 しかし、IL入りの発表はなかった。それどころか、試合前に会見したネビン監督から出たのは驚きの言葉だった。「ショウヘイは、今日、昨日球場を後にした時よりずっといい状態で球場入りした。まだ評価中のため、今日はスタメン出場しない」と説明。右脇腹の状態についてはなおも診断中という。代打出場の可能性については「メイビー(もしかしたら)」と答えた。今季絶望の予測から一転、代打で出場する可能性があるというのだから、ユニコーンというよりもモンスターだ。

 チームは残り24試合、プレーオフ進出の可能性はほぼ消滅。右ヒジの靱帯を損傷している大谷は今季終了でもいいのではと問われるとさらに驚きの回答が飛び出した。「彼は(今日も)プレーしたがっているし、この件でプレーできず落ち込んでもいる。何かを始めたら最後までやり遂げたいんだ。私は彼をプレーさせない」。大谷が出場を直訴したが、却下したという。

 クラブハウスでの大谷は見たところ、痛みに耐えている様子はなく、歩いたり手を挙げるなど普段と変わらぬ姿だった。

 まだ、診断中ということで予断は許さないが打者・大谷は今季を完走してくれそうだ。お楽しみはまだ続く。