DeNA・バウアーは今季絶望なのか? チームがCS(クライマックスシリーズ)に進出すればまさかの復活もあるのか?

 8月30日の阪神戦で投ゴロを一塁送球した際に右股関節を痛め、横浜市内の病院で「右腸腰筋遠位部損傷」と診断されて登録抹消。復帰時期について三浦監督は「しばらくかかる」と繰り返し、まったく見通しが立っていないことを明かした。

 しかし、それでもバウアーなら早期復帰も可能ではないか、と思わせるのが無類のタフネスだ。実際、故障した阪神戦でも、一度は首脳陣に続投したいと訴えている。

 また、この阪神戦の前には2試合連続、中4日で120球以上も投げている。本人は常々「中3日で投げさせてほしい」と主張していたほど。

 現在3位のDeNAは1日、バウアーショックを振り払うようにCS争いの当面の敵・4位巨人に本拠地・横浜スタジアムで9―3と大勝。セ球団関係者の間では「CSまでいけばバウアーが戻ってきそうだ」とささやかれている。

「CS第1ステージは10月14日に始まるから、約1か月半ある。よほどの重傷でない限り、CSに間に合わせてくるのではないか。バウアーとDeNAの契約には当然、ポストシーズンに関するインセンティブも含まれているだろうからね」

 もしDeNAがCSに進出し、バウアーが復帰すれば、東、今永と3本柱で第1ステージに臨むこともできるのだ。対戦が予想される広島あたりには少々不気味だろう。

 今季、バウアーが投手陣の精神的支柱となっていることも見逃せない。バウアーはチームが苦境に陥るたびに「走攻守をしっかりやっていこう。優勝するために最も重要なのは基本だ」とナインを鼓舞してきた。

 1日の巨人戦で自己最多の12勝目を挙げた東も「バウアーが戻ってくるまで全員一丸となって頑張りたい」と力強いコメント。影響力大のサイ・ヤング賞右腕が、奇跡を起こす確率はゼロではない。