巨人が27日の阪神戦(東京ドーム)に4―2で逆転勝利し、連敗を2で止めた。決勝打を放ったのは主砲・岡本和だったが、反撃の口火を切ったのは自己最多を更新する15号ソロを放った大城卓三捕手(30)だった。自慢の打撃力で現役捕手トップとの呼び声も高い一方で「真の最強捕手」になるためには明確な課題もあるようだ。

 粘り強さで虎に一矢報いた。打線は昨季から5戦5敗を喫していた天敵・伊藤将を前に手も足も出ず、5回まで無得点。この日も前半は劣勢の展開となったが、2点を追う6回に代打・大城卓、坂本のソロで試合を振り出しに戻すことに成功。打線に勢いがつくと、最後は8回に岡本和の勝ち越し適時打、丸の適時打で2点を奪い、7月27日(甲子園)以来31日ぶりの阪神戦勝利を飾った。

 1か月ぶりの伝統の一戦での勝利に、原監督も「ドキッ。もう3日前のことは忘れるよ」と茶目っ気たっぷり。大城卓の一発についても「あれで南からいい風が吹いてきたね。沖縄のいい風って沖縄の方言で何かあるの? そういう言葉があればいいなと思ったんだけど」とご機嫌で評した。

 自己最多本塁打数の更新も続け、チームの永遠の課題でもある「阿部慎之助の後継者」として打撃では結果を出し続けている大城卓。球界内からも「大城の打撃力は現役トップクラスと言っても差し支えない」と評する声も出ている。

6回に代打で15号ソロを放った巨人・大城卓(右)
6回に代打で15号ソロを放った巨人・大城卓(右)

 ただ、攻守で存在感を発揮した阿部ヘッド兼バッテリーコーチにも匹敵する「真の最強捕手」となるためには、明確な課題も存在するという。

「大城はリードの面ではたまにもったいない凡ミスを犯したりする。肩も強いし、そのほかの守備では成長してきていることは間違いないだけに、どうしてもそこが惜しい」とは球界OB。

 さらには球団関係者からも「卓三は試合終盤になると、突然リードが甘くなる時がある。選手の中には『大城は集中力が切れた時が分かりやすい』と言う人も出ているから、そこの持続力が備われば完璧な捕手になれると思うんだけど…」と〝プッツン病〟を指摘する声が上がった。

 実際、22日のヤクルト戦(東京ドーム)では1―0の6回一死一、三塁から中村に初球であっさりセーフティースクイズを決められ、その後の大量失点の引き金に…。原監督も「簡単にストライクから入って、セーフティースクイズを決められるというのはいかがなものかというところですね」と、リードと無警戒ぶりに苦言を呈していた。

 今春のWBCでは侍ジャパンにも選出され、チーム、そして球界を代表する捕手であることは間違いない大城卓。頼りになる男がもうひと皮むければ〝阿部超え〟も見えてくるかもしれない。