阪神は25日の巨人戦(東京ドーム)に8―1で完勝し、5連勝。今季の対巨人戦勝ち越しを早々に決め、アレへのマジックは22。打線が5回までに6点を奪ってGの若きエース・戸郷をノックアウトすると、先発・村上は6回3安打1失点(自責は0)の投球内容で、8勝目を手にした。
岡田彰布監督(65)率いる猛虎は2位・広島に7・5ゲーム差をつけ、セぶっちぎりの首位を独走中。昨季のセ・リーグ覇者であるヤクルトには打撃3冠王・村上が、パを制したオリックスには2年連続で沢村賞を受賞した山本がいたが、現在の阪神には投打でそこまで突出した主力看板選手がいるわけではない。「やはり監督の手腕によるところが大きいのではないか」(球界OB)との声が多いのも納得だ。
昨秋の指揮官就任時に岡田監督が掲げたマニフェストは「主力野手陣の固定起用による守備力の強化」と「ベンチワークを駆使した得点能力の向上」。この2点はすでに存分に達成されている。中野―木浪の新二遊間を中心に再編された守備陣がセンターラインを引き締めれば、リーグ3位のチーム打率2割4分9厘、同5位の本塁打数59ながら、チームの総得点数は「440」。実に12球団トップの数字をたたき出している。
開幕前は課題が多かった野手陣とは対照的に、もともと駒が豊富にそろっていた投手陣に対する指揮官の注文はさほど多くはなかった。だが、岡田監督が一点だけ問題視していたのは、ブルペン陣の〝債務超過〟。昨季も救援防御率2・39と優秀な成績を残しながら、先発投手以外の勝ち星は14勝24敗と黒星が大幅に先行。長丁場のシーズンを勝ち抜くためには「中継ぎ陣の勝ち星が一番大きいんやで」と救援陣全体の勝ち星増加の必要性を何度となく強調していた。
こちらの公約も見事に達成されつつある。今季ここまでの阪神の中継ぎ陣の勝ち星は、3勝1敗25セーブ12ホールドの守護神・岩崎を筆頭に、トータルで20勝11敗。劇的な〝黒字転換〟を果たし9つの貯金をチームにもたらしている。
この日の試合でも、村上が降板した7回以降は島本(28試合登板、防御率1・93)、岩貞(42試合登板、同2・13)、ブルワー(3試合登板、同0・00)の3投手が無失点でつなぎ、ゲームを無事にクローズさせた。
大差リードの状況ながら、他球団ならセットアッパークラスの成績を誇る投手たちを惜しみなく投入できる潤沢なブルペン陣の質量は、残りシーズン大きな武器となりそうだ。












