第105回全国高校野球選手権大会(甲子園)で大きな注目を集めた花巻東(岩手)の佐々木麟太郎内野手(3年)に「第3の選択肢」が浮上している。19日の準々決勝・仙台育英戦に4―9と敗れ、深紅の大優勝旗を花巻に持ち帰る夢はついえたが、高校通算140本塁打をマークし、今秋のプロ野球ドラフト会議の目玉となっている〝みちのくの怪童〟の進路は果たして――。
2度の甲子園出場ではノーアーチに終わった。今後の進路について、佐々木麟は「まだまったく考えていない。岩手に戻ってから決めたい」と明言を避けているが、母校の先輩であるブルージェイズ・菊池雄星投手(32)、エンゼルス・大谷翔平投手(29)らが一度は目指した「高卒で即メジャー」の可能性はなくなった。
MLB側の制度変更により、MLBドラフト指名対象外の国に在籍するアマチュア選手については「インターナショナル・アマチュアFA」の対象選手となる必要があり、その登録が7月で締め切られたためだ。
ここにエントリーされなかった佐々木麟の選択肢は、現状でプロ志望届を提出してNPBドラフトにかかるか、次のアマチュアのレベルに上がるかのどちらかとなる。
ドラフトにかかれば1位での競合は必至。将来的に主軸を打てるスター候補生の獲得を目指すソフトバンクやオリックス、西武などが虎視眈々とその動向を追っている。
一方で、大学進学説も根強い。花巻東に近い関係者の話を総合すると「もしプロで大きな故障をしたり成功できなかった場合を考え、教員免許を取得しておきたいという考えが親子にはあると思う。麟太郎は成績も優秀で、実際に監督の元には早稲田や慶応から熱心な誘いが来ていると聞いている。プレーヤー引退後に父親(佐々木監督)の後を追って指導者になるための準備をしておく選択肢は残しておくでしょう」という。
そして父・佐々木洋監督が用意している息子・麟太郎への選択肢は…。
1:NPBドラフトにかかり日本のプロ野球からメジャーを目指す
2:日本の大学に進学する
3:米国の大学に進学する
という「3パターン」があると言われている。
佐々木監督には「直接プロ入りする以外の選択肢をできるだけ増やしておきたい」(岩手球界関係者)という親心があり、もしドラフトで意中外の球団から指名された場合の選択肢を増やしておきたい意向のようだ。
2については早くから、早稲田、慶応の野球部関係者が花巻東側にラブコールを送っており、斎藤佑樹以来となる東京六大学のスター候補に熱視線を注いでいる。
そして、注目の選択肢3については早い段階から佐々木監督が独自ルートで可能性を探っているとされており、これが実現し米国の大学でプレーをすることになれば、将来的には今年6月のMLBドラフトでホワイトソックスから11巡目(全体329位)指名を受けた西田陸浮内野手(22)、日本ハム・加藤豪将内野手らと同じ道が開ける可能性がある。
また、その場合の橋渡し役として、菊池雄星の代理人でもあるスコット・ボラス氏の名前も浮上している。
いずれにせよ、中学時代は生徒会長を務め、学業成績も優秀な佐々木麟の進路決定については、ドラフト直前まで親子間での熟考、話し合いが続くと見られ、その指名獲得を狙うNPB球団にとっては、落ち着かない日々が続くことになりそうだ。
【U18W杯は出場見送りへ】進路が注目される花巻東・佐々木麟は、31日から台湾で開催される「第31回WBSC U―18ベースボールワールドカップ」への出場が見送られることが確実だ。
背中痛の影響で本来のパフォーマンスを発揮できなかった今夏の選手権大会。すでに春の時点で患部を痛めていたが、世代随一のスラッガーは1次候補に名を連ねていた。ただ思うように回復が進まず、将来性も考慮して選考委員側に出場を見送りたい旨を通達済み。同世代の仲間とともに、日の丸を背負って戦う世界大会への出場を回避することになりそうだ。
代表を率いるのは、徹底した堅守と小技、走力を重視する明徳義塾・馬淵史郎監督。パワー野球が主流の国際大会で長距離砲の存在は貴重だが、限られた枠の中で万全ではない選手の招集はリスクが大きいため、選考委員で総合的な判断が下されるものと見られる。高校日本代表は近日中にも発表される予定だ。












