第105回全国高校野球選手権大会(甲子園)は21日に準決勝が行われる。準優勝した1920年以来の決勝進出を狙う慶応(神奈川)の絶対的リードオフマン・丸田湊斗外野手(3年)が休養日となった20日に取材に応じた。

 兵庫県内で行われた練習後に「慶応のプリンス」はさわやかに現れた。土浦日大(茨城)戦への意気込みを語りつつ、そのルックスからプレー以外でも世間の注目を集める18歳は硬軟織り交ぜたトークを展開。チーム全体として話題となっている「さらさらヘア」と、そこから波及する形で遅ればせながらの頭髪論争にしばし首をひねりつつ持論を語った。

「髪の毛のことを議論していることが遅いと思うんです。坊主もあってもいいし、それも一つの形だし。こういう(自分たちのような)形も一つだし。(本来なら)そこで議論を起こさない。別に僕らが主流になる必要はない。なんでもいいじゃんという状態にしたいと思っているんで。まだ遅いと思います。5年前に、坊主じゃないウチの野球部も出ているのに(今ほど)注目を集めなかったですし…」

 坊主じゃないチームの躍進が大々的に取り上げられているのが実情。8強のうち3校が丸刈りではない学校だったという捉えられ方にも「それが普通なんで…」と淡々と答えるあたりに、丸田なりの思いがにじんだ。伝統に憧れるのも一つの形であることも理解している。「坊主がいい」球児もいる。どれが良い悪いではなく、どれでも良い――。丸田が指摘したように、過去の慶応、さらには同様に「頭髪自由」を標ぼうする学校がありながら、今回のような大きなうねりが起きなかったのも、また事実だ。

 今夏、聖地で旋風を巻き起こしている慶応。トーナメントを勝ち進み、大きな注目を持続的に集めることで、理想とする流れが進展していくことも丸田は理解しているようだった。