あの手この手で幻惑作戦? 巨人がBクラスのままもがいている。リーグ4位からなかなか順位を上げられず、原辰徳監督(65)もコンタクトレンズを外した裸眼采配を展開するなど試行錯誤を続けている。さらに、相手ベンチを混乱させかねない妙な動きをする首脳陣も現れ、不気味さを増している。
15日に予定された中日戦(バンテリン)は台風7号の影響で中止となり、チームは敵地で調整を行った。2連勝中でさらに勢いを加速させたところでの水入りとなったが、原監督は「各球団、この夏場は苦しいところ。試合を戦っている時は、みんなそういうものを見せずに元気だけどね」と、つかの間の休養と前向きに解釈した。
残り試合も少なくなる中、上位進出を目指す指揮官も必死だ。12日のDeNA戦(東京ドーム)では「今日は少し風景をぼんやり見てみようと」とコンタクトレンズを外して采配。もっとも、視力は両目とも0・5前後で視界がボヤけまくっていたわけではない。座して死を待つのではなく、小さなことからでも工夫し、いい流れを呼び込もうと躍起なのだ。
ただ、ここへきてベンチ内の首脳陣の動きにも〝変化〟が表れている。その一つがサインの伝達役についてだ。通常は原監督が立てた作戦を、阿部ヘッド兼バッテリーコーチが三塁コーチなどに伝える。しかし時折、亀井打撃コーチも自分の顔などに手を当ててサインを送るような仕草を見せているのだ。
サインを伝達する役割は1人が一般的。だが、これが仮に2人となれば…。当然、相手ベンチは次にどんな作戦を仕掛けてくるかを見破ろうと血眼となっている。それがアチコチからサインを出されれば、もはやどれが〝本物〟のサインなのか解読不可能となる。チームの機密にかかわる部分だけに、そう簡単に口を割ることはないだろうが、亀井コーチを直撃してみると…。
「いやあ、それは言えませんよ~。ダミーかもしれないですしね」
そういたずらっぽく笑いながらケムに巻き、宿舎へ向かうバスに乗り込んだ。
この日の原監督はナインに声をかけて回るだけでなく、外野のフェンス際を何度も往復してウオーキング。精力的に汗を流すと「いつも冷や汗だから。いつもこういう汗がいいね」と笑い飛ばした。残り40試合。チームの浮上へ、あらゆる知恵と経験を絞り出していく。













