「フェンス際の事件」でまたしてもざわついた。巨人の坂本勇人内野手(34)が13日のDeNA戦(東京ドーム)の第3打席で放った大飛球を左翼スタンドのファンが妨害し、二塁打の判定が下される珍事が起きた。この行動はファンの間でも物議を醸し、大きな話題を呼んだ。
問題のシーンは巨人5点リードの4回。先頭で打席を迎えた坂本は、上茶谷の投じた3球目をクリーンヒット。打球は左翼方向へぐんぐんと伸びてフェンスの最上部にまで届いたが、これを左翼席最前列のファンが手を伸ばして素手で捕球を試みた。
結果は手中に収めることはできず、ファンの手首に当たった打球は角度を下向きに変えると、そのままフェンスに跳ね返ってグラウンドへ…。その場で二塁打の判定が下されると、その後に審判団によるリプレー検証が行われるも覆らず「観客の妨害がありましたため、オーバーフェンスせず、二塁打として試合を再開します」との説明がなされた。
これには坂本も二塁上で笑みを浮かべながらガックリ。その場で崩れ落ちるおどけた様子も見せると、スタンドのG党からも大きなため息が漏れた。
東京ドームでは幾たびか同様の事件が起きていた。2017年に行われた第4回WBCでの対キューバ戦では、山田(ヤクルト)が放った本塁打性の打球を少年が身を乗り出してキャッチしたことで二塁打の判定が下り、一発は幻に…。また、今年の第5回WBCでの対イタリア戦ではファウルゾーンへの飛球をエキサイトシートのファンが身を乗り出して捕球しようとしたことで三塁・村上(ヤクルト)と左翼・近藤(ソフトバンク)が捕球体勢に入れない事象が発生した。
ともにファンの間では大きな物議を醸した出来事となったが、当然、この日もファンからは様々な声が殺到。X(ツイッター)上では「微妙な当たりに手を差し出すのは何?」「触るなや」「山田哲人事件再び」などと該当ファンの行動を批判する声も相次ぎ、一時「観客の妨害」がトレンド入りした。
ただ、球界内からは「手を出してしまったファンの方も悪いけど、審判の伝え方も少し悪かったかな。『観客の妨害がありましたため~』という言い回しをすると、妨害がなければ本塁打になっていた可能性がある、と捉えられても仕方ないから」との声も出ていた。
公認野球規則の該当部分には「打者または送球に対して観衆の妨害があったときは、妨害と同時にボールデッドとなり、審判員は、もし妨害がなかったら競技はどのような状態になったかを判断して、ボールデッド後の処置を取る」と記されており、今回の「二塁打」の結果は、ルール上はあくまで「妨害がなかったらどのような状態になったか」が判断されたもの。つまりは「ファンの行動に関係なく、二塁打であった」との判断が下されたのだ。
結果的に該当の野球ファンは判定後まもなく、自主退場したという。試合中にこうした行為が起これば観客同士のトラブルになる恐れもあるため、微妙な打球に対する接触行為は自動的に球場外へ退去とするなど、各球場内におけるローカルルールの必要性も議論されそうだ。













