最後の最後にドラマが起きた。阪神は12日のヤクルト戦(神宮)を延長12回、4―3のサヨナラ勝利で9連勝。2位・広島との差を7に広げ、貯金を今季最多の23とした。

 試合は阪神が1点を追いかける6回一死一、三塁から、坂本のセーフティスクイズ(記録は犠打野選)で3―3の同点とした。その後は両中継ぎ陣が踏ん張り、ゼロ行進の膠着状態に。阪神は5回でマウンドを降りた先発・青柳の後、6回から桐敷→岩貞→加治屋→岩崎→及川→馬場と6人による継投で、12回まで燕打線に本塁を踏ませなかった。

 時計の針が23時を回り敗戦がなくなった延長12回裏、試合が動いた。燕の守護神・田口から先頭・中野の左中間への二塁打を口火に、四球と安打で無死満塁。このサヨナラの大チャンスで5番・佐藤輝が、中堅に高々と犠飛を打ち上げ、三走・中野が生還。今季最長5時間16分の死闘にケリをつけた。

 試合後、岡田彰布監督(65)は開口一番「長かったなぁと思ったですよ」とポツリ。「心地は良くないですねぇ~。序盤はもうあんま覚えてない」と、ロングゲームにさすがに疲労困憊。それでも「負けない」どころか「勝利」してしまうところが、今の猛虎の勢いを象徴しているところだ。

 延長12回の劇打については「もう、負けはないし…別に引き分けでもいいし。中野の二塁打で『これはイケるな』って思ったけど」としながらも、連勝が続いたことには「何とも思ってない。明日も普通にやるですよ。毎試合毎試合、勝つためにやっているだけ」とあくまで冷静を貫き、ダッグアウトへと引き上げていった。