酷暑の中、球児たちが相次いで負傷交代した。第105回全国高校野球選手権記念大会の大会本部は6日、第1日第2試合終了までに、ベンチ裏で選手をケアした理学療法士が、熱中症の疑いで処置した選手の人数を発表した。

 開幕試合は土浦日大1人、上田西1人、第2試合の共栄学園1人、聖光学院3人と2試合で計6人だった。いずれの選手も救護室や病院への搬送はなく、チームとともに球場から引き揚げた。

 今大会から暑熱対策として各試合の5回終了時に10分間のクーリングタイムが設けられ、選手たちは水分補給を行ったり、ベンチ裏のスペースには送風機、冷凍庫、サーモグラフィーが完備され、理学療法士のもとで保冷剤の入ったアイスベスト、ネッククーラーなどを利用できるようになっている。しかし、6選手のアクシデントはいずれもクーリングタイムの後で、足がつって途中交代を余儀なくされた選手が続出した。

 第1試合で勝利した土浦日大の小菅監督は「心身ともにありがたい」と歓迎の声を上げたが、第2試合で初戦を突破した聖光学院の斎藤監督はクーリングタイムの難しさを指摘。先発左腕・小室(3年)が6回途中で足をつって緊急降板となったことで「思わぬアクシデントがあった。降板は残念で予定が狂ったが、後からの選手が仕事をしてくれた」と言いつつも「熱中症対策の時間で、少し休憩時間を長くするような捉え方でいいと思う。クーリングという言葉にだまされちゃダメ。やっぱり一気に涼んじゃうので。暑さに対する選手らの抵抗感が変に助長されるのが怖かった」と持論を展開した。

 その上で「ウチの選手は(暑さ対策が)結構うまいと思っていたが、小室、松尾、西本、三好と4人も足をつった。ちょっとこれだけつるのはショックです。(スポーツドリンクの)ポカリスエットから入って(経口補水液の)OS―1を飲んで、それでほとんどつったことがない。それでもつったのは衝撃的だった。防ぎようがないですね」と吐露した。

 試合途中からナイターとなった第3試合の仙台育英―浦和学院では35度以上あった昼間とは違い、クーリングタイム後、体調を崩す選手は出なかっただけに今後、さまざまな議論の声が上がりそうだ。