果たして指揮官の運用プランは――。巨人は27日の阪神戦に9―6で勝利し、甲子園球場での連敗を6で止めた。首位広島を7・5ゲーム差で追うなか、カンフル剤として期待されるのが肉離れによる離脱から、約1か月ぶりに復帰する坂本勇人内野手(34)だ。チーム内からは「代役ルーキー」の守備力を惜しむ声も飛び出すなど「坂本起用法」を巡る議論がヒートアップしている。

 44年ぶりの屈辱は何とか逃れた。2―2の5回に梶谷の2号ソロ、中田翔、長野の適時打で虎先発・才木をKO。終わってみれば先発全員の15安打で9得点と圧倒した。投げては先発・戸郷が7回5失点も1か月半ぶりの白星。リーグ最多タイの9勝目を挙げた。

 1979年以来となる甲子園7連敗を逃れた原監督は「今日はどちらかというと勝たせてもらったような、やっぱりがっぷり四つに組んで勝てるように戦っていきたいなと思いますね」と力を込めた。

 再浮上を目指すチームのカンフル剤として期待されるのは「右大腿二頭筋長頭肉離れ」で離脱していた坂本の一軍復帰。背番号6はこの日、イースタン・リーグの西武戦(ジャイアンツ球場)で負傷後初となる実戦での守備で3度打球を処理。打席でも1安打した。

 丸、ブリンソンとともに28日に一軍昇格することになったが、いきなりのフル回転は現実的ではない。坂本の起用法については、チーム内からさまざまなプランが提示されている。

 フロントの1人は「坂本には遊撃で頑張ってもらう。四球を出した後などの投手への声かけは、坂本がいないとほとんど行われていなかった。坂本が遊撃の位置にいることで投手陣にも好影響がある」と〝定位置〟での復帰を最適解とする。

 一方、コーチの1人は「今は門脇と吉川の二遊間コンビがチームの大きなアドバンテージになっている。一軍で出続けることで門脇の打撃も向上してきた。坂本にはケガが再発する危険もある。最初は負担の少ない代打から徐々に慣らしていくのがいい」と〝慎重論〟を主張した。

 確かに「代役」のドラフト4位新人・門脇誠内野手(22)は強肩と広い守備範囲で多くのピンチを救ってきた。課題だった打撃も直近6試合は23打数8安打、打率3割4分8厘。通算打率も2割に到達と上昇カーブを描いている。守備についても門脇は「キャンプから一緒にやっているので(二塁の)吉川さんの守備範囲や送球のタイミングなどが感覚で分かるようになった。今は話さなくても何をしたいか分かります」と自信を見せる。

 坂本を遊撃でスタメン起用し、3打席程度で門脇と交代させる「併用」もプランの1つ。果たしてどの案が正解なのか。指揮官の手腕に注目が集まりそうだ。