右太もも裏の肉離れと見られるケガで巨人・坂本勇人内野手(34)が24日に登録抹消となった。今後は早期復帰を目指してリハビリに励むことになるが、本紙専属評論家の大下剛史氏は原辰徳監督(64)の「ある決断」を注視していくという。

 24日の広島戦(マツダ)は前日の初回に負傷交代しこの日、抹消された坂本不在が大きく影響。打線が1得点と奮わず1―3で敗れた。まだ全治など診断結果は出ていないものの、復帰まで1か月以上を要したケースもある。

 記者席で坂本の負傷場面を目撃した大下氏は「私が1978年に35歳で引退を決めたのは、試合中の守備で右太もも裏肉離れになったのが理由だった」と振り返った。大下氏は二塁で2度ダイヤモンドグラブ(現ゴールデン・グラブ)を受賞した名内野手。奇しくも坂本も今年で35歳となる。

 もちろん電気治療など最新の治療技術により、完治までの時間は早まっている。5月に坂本と同症状で離脱した中田翔はわずか3週間で一軍復帰を果たしている。

 それでも大下氏は自身の経験から「中田翔のようなホームランバッターと、坂本のように守備や走塁での瞬発力を武器とするタイプでは、太もも裏肉離れの影響はまったく違う。復帰してからも『またやるんじゃないか』という恐怖心が消えることはない。動きも体が勝手にセーブしてしまう。太もものケガは私や坂本のような選手には、致命傷になりかねない」と心配する。

 その上で「完治するまで絶対に周囲が急かしてはダメ。選手は早く試合に出たいのが当たり前だし、特に坂本は野球に対して常に真面目な男。『チームに迷惑をかけたくない』と早めの復帰を願うだろうけど、時期については原監督がしっかりと手綱を引く必要がある」と指摘した。

 リハビリ中も日程は待ってくれない。今季の残り試合はどんどん少なくなっていく。この日、原監督は坂本について「最善を尽くして早めに(一軍に)来てくれることを願う」と話した。

「果たして復帰のゴーサインをいつ出すのか? 本人以上に専門家であるトレーナーの声に耳を傾けた方がいい。もっとも経験豊富な原監督なら私が言うまでもなく考えていると思うが」(大下氏)

 全幅の信頼を寄せながらも大下氏は指揮官の〝決断時期〟に注目していくという。