巨人の坂本勇人内野手(34)が5月31日のロッテ戦(ZOZOマリン)で、プロ野球史上初となる遊撃での2000試合出場を達成した。守備の負担が大きいとされるポジションで球界の歴史を塗り替え続ける背番号6だが、さらなる出場数の積み重ねには、これまで以上に周囲のバックアップも必要となってきそうだ。

「2番・遊撃」で出場した坂本が昨季までの同僚左腕・メルセデスに3打席目でやり返した。2打席連続三振のお返しとばかり、2点リードの5回に128キロスライダーをフルスイング。左中間へ7号ソロを叩き込んだ。坂本に加え岡本和の10、11号マルチ弾、中田翔の8号ソロの4アーチで巨人が7―4で交流戦初勝利。連敗を4で止めた。

 この日で坂本は遊撃としてNPB史上初の2000試合出場となった。同一ポジションでは巨人生え抜きでも3人(王貞治、長嶋茂雄、柴田勲)しか達成していない快挙となった。

 試合後、原監督は岡本和のマルチ弾に「貴重なというか、勝利を呼び込むというかね。本当に大きなホームランだったと思いますね」と満面の笑み。一方で坂本についてはこれまでの記録達成時同様「まあ、何回も言うように、まだ振り返るのは早いと思いますよ。本人はまだまだ振り返っていないと思いますよ」とあくまで途上とした。

 坂本もメモリアルについては「あまり…。特にないです」と淡々。遊撃での初快挙にも「やっぱりそういう準備というのはちゃんとしていかないとなかなか体もついていかないですし、積み重ねじゃないですかね」と冷静だった。 

 とはいえ偉業達成にはプロ入り2年目の2008年に坂本を遊撃レギュラーに起用した原監督の決断が不可欠だった。3度の離脱があった昨季、坂本は出場83試合、5本塁打とレギュラー定着後で最低の数字となったが指揮官はオフにコンバートを勧めなかった。

 坂本も「こだわりというかそこ(遊撃)で出るのが当たり前だと思っているので」とキッパリ。6度目となる遊撃でのゴールデン・グラブ賞に「他チームのショートの選手にまだまだ負けていないと思える部分がある」と意欲を燃やしている。

 そんな坂本の遊撃守備について同位置でGG賞6回を誇る川相昌弘総合コーチ(58)は「打球判断や送球までのスピードは若手とは比べものにならない」とその非凡さを指摘する。

 とはいえ負担の大きい守備位置だけあって、今後は年齢との戦いが待ち受ける。「坂本が遊撃でどれだけ長くやれるかは体調はもちろんだけど、それに加えて周囲のサポートも重要になる。三塁手の守備範囲が広ければその分、遊撃は楽になるし、二塁手の肩が強ければ多少、送球が遅れても併殺がとれる。左翼も大事になる。仮に左翼がウォーカーだったら、フォローのために中継で左翼のかなり深いところまで行かなければならなくなる。そういったことも周りが考えていかないといけなくなる」と同コーチは周囲のバックアップがカギを握るという。

 いずれにせよ坂本が遊撃で好成績を残し続けることが、巨人のチーム力アップにつながることは間違いなさそうだ。