新日本プロレス、真夏の祭典「G1クライマックス33」は15日に札幌で開幕。史上最多となる32選手が、連日各地で激闘を展開している。初参戦となったノアのエースで前GHCヘビー級王者の清宮海斗も奮闘中で「優勝してノアのリングでSANADA選手とIWGP世界ヘビー級選手権をやりたい」と大きな野望を掲げている。
ノアからG1に初参戦したのは2003年大会の秋山準。当時はミスターこと永田裕志とのパイプで新日本との交流の道を開いた。秋山は優勝決定戦まで進出したが、惜しくも天山広吉に敗れた。他団体選手の優勝は前例がないだけに、清宮の快挙に期待したい。
秋山はもちろんだが、他にノア選手のG1参戦で大きな注目を集めたのが12年大会の天才・丸藤正道だろう。10年に初参戦が決まりながら8月6日の開幕戦直前の7月25日DDT両国国技館大会でケニー・オメガとの試合中に「変形性頸椎症性神経根症」の重傷を負い、選手生命すら危ぶまれる危機に追い込まれたのだ。もちろん夢のG1初参戦は中止となり長期欠場へ。同年12月5日の再起戦まで4か月半の時間を要した。さすがの丸藤も「悔しい。みんなに迷惑をかけてしまった。必ず来年は出たい」と絶望的な表情になっていたのを思い出す。
そして2年後の12年大会、満を持して丸藤のG1初参戦が再び決定。新日ファンも天才の登場を待っていた。18選手参加のAブロックにエントリーすると開幕戦(8月1日後楽園)で小島聡を撃破した。本紙は丸藤のG1初戦詳細を報じている。
『一昨年の覇者・小島と対戦した丸藤は10分過ぎ、エプロンに立ったところでロープ越しにラリアートを浴びるなど劣勢を強いられた。だがトラースキックで猛攻を食い止めると、ラリアートを狙い突進してきた小島をウラカンラナで丸め込み、電光石火の3カウントを奪ってみせた。2年前に負傷により出場がかなわなかったG1の舞台。待望の初出場で期待にたがわぬ輝きを放った丸藤には、一つの野望がある。「(新日本を)ノアに引きずりこみたいね。悔しかったらノアに来い。ジュニアの時は新日本のリングでしか防衛戦してない上に、中5日とかむちゃな日程でコキ使われたんでね。今度は逆手にとってやろうかと」。となれば最大の獲物はおのずとIWGP王者・棚橋となる。「持ってないよりは持ってるほうが、意味合いは変わってくる。ベルトうんぬんは今は全然分からないけど」とした丸藤だが、新日プロの至宝を賭けた一戦をノアマットで開催できればこれ以上の収穫はない。くしくも8年8か月前と同じ地で迎える大阪決戦は、互いに譲れぬ前半戦最大の大一番となる』(抜粋)
そして丸藤は8月5日大阪で当時のIWGPヘビー級王者・棚橋をタイガーフロウジョンで撃破。最終的にはオカダ・カズチカが史上最年少でG1初優勝を果たした。丸藤は4勝4敗の勝ち点8で優勝戦進出はならなかったが、IWGP挑戦をたぐり寄せ、9月23日横浜で棚橋に挑戦。あと一歩と迫りながら棚橋のハイフライフローで惜敗した。
優勝こそならなかったものの、丸藤のG1初登場は強烈なインパクトを残した。16年大会にも参戦してオカダにも勝ってIWGP挑戦権を得ている丸藤は「ノアを背負うな。清宮個人で行け。俺はノアを背負ったことはない。ベルトへの挑戦権を取って、ベルトを取ってこい」とゲキを飛ばした。清宮にも真夏の祭典で思う存分、輝きを放ってほしい。 (敬称略)













