新日本プロレス真夏の祭典「G1クライマックス」Aブロック公式戦(25日、後楽園ホール)で、辻陽太(29)がチェーズ・オーエンズ(33)を下し、待望の大会初勝利を挙げた。新世代集結で話題を集めたAブロックだが、4戦を終えてIWGP世界ヘビー級王者SANADA(35)が独走態勢に突入。辻は自分自身がこの状況を招いた〝A級戦犯〟と猛省し、力強く逆襲を誓った。

 辻は試合巧者のオーエンズに苦戦を強いられながらも、ヘッドバットからのカーブ・ストンプ(踏みつけ攻撃)で形勢逆転。最後はジーンブラスター(スピアー)で3カウントを奪った。

「令和闘魂三銃士」と呼ばれる辻、海野翔太と成田蓮。さらにノア・清宮海斗が一堂に会したAブロックは、開幕前から大きな注目を集めた。しかし公式戦4試合を終えた段階では、この日のメインで清宮との無敗対決を制したSANADAが4連勝で首位を独走。辻と海野は4戦目にして初勝利で、成田は2敗2分けと、いまだに勝ち星を挙げられていない。

 大会後に本紙の取材に応じた辻は「もちろん納得いってないですし、あれだけ大口叩いて、4戦してまだ1勝しか挙げてないのはふがいなさがあります。初戦(15日、札幌)で、きよぴ(清宮)に負けて、出はなをくじかれたのが大きかったのかなと思いますね」と悔しさをにじませた。

 結果だけを見れば、現状では新時代到来の期待に応えられていない。「新世代がどうのこうの言うつもりはないですね。ただ、開幕前にAブロックがあれだけ話題を集めていたにもかかわらず、フタを開けてみたら実際盛り上がっていない。これは間違いなく俺のせいですね。辻陽太が負け、引き分けをしてしまったことですね。俺が4連勝していたら全然Aブロックの盛り上がりは違っていたと思います」と、責任のすべては自身にあると主張する。

 その現状を踏まえ「新日本を変えたくて帰ってきたのに、結果として何一つ変えることができてないこの現状に自分自身への憤りを感じてます」と、屈辱をバネに後半戦の逆襲を見据える。

 凱旋帰国初戦の6月大阪城大会、21日長岡大会での公式戦とSANADAに2連敗を喫した事実も重い。「簡単にもう一回とは言えないですね。次の挑戦者は辻しかいないって状況を自分の力でつくらないと。もちろん、G1に優勝すればSANADAとの試合も見えてくるだろうし、そこに関しては、もう残り全勝するしかないっていう心構えでいます」と雪辱への高いハードルを課す。

「まずは次の1勝を死に物狂いで取りにいくしかない。俺が勝てばAブロックは盛り上がるし、俺が負ければAブロックは終わりだと思っているので」。史上最大の真夏の祭典を燃え上がらせることができるのか――。