完全復調はいつか。巨人・丸佳浩外野手(34)が打撃不振からの脱却を期して、ファームで再調整を続けている。故障や体調不良を除けば約2年ぶりの二軍暮らし。ただ、この降格劇の最大の特徴は原辰徳監督(65)が投げかけた復帰時期に関する異例の「自己申告制」だ。退路を断たれた格好の背番号8には〝ホンモノの覚悟〟が問われている。
丸が出場選手登録を抹消されたのは、前半戦終了翌日の18日だった。今季は77試合に出場して打率2割3分5厘、11塁打、25打点の成績で、得点圏打率も1割8分2厘まで低迷していた。打撃不振を理由とする抹消は2021年6月以来で、首脳陣も早期の復調を期待しての降格だった。
原監督は今回の決断について「僕らがああだこうだ(と指導する)ではなくてね。彼の役割は低い位置じゃない。坂本、丸、中田。岡本も含めてやっぱり格の違う選手」と本人のプライドも尊重したと明かしている。丸にはスランプが長い一面もあるが、何だかんだ毎年2割8分前後の打率、昨季まで7年連続で20発以上を記録。FA加入した19年と20年はリーグ連覇に貢献した。指揮官も中心選手と認めるからこそ、あえて〝放牧再生〟を選択したわけだが、今後の一軍復帰への道筋が特殊だった。
「本人ともよく話して『状態が良くなったら俺に直接連絡してきてくれ。だから早めに抹消するから』と」(原監督)
要するに、一軍の戦力として活躍できるかどうかを自分で見極め、昇格できるタイミングを自ら監督に〝直電せよ〟というわけだ。それだけ丸を信頼している証しである一方、チームスタッフからはこんな声も上がった。
「その言葉通りに自己申告するなら、丸は二度と二軍に落とされないような状態と自信を取り戻さないといけない。監督に『もう大丈夫です』と伝えるのも勇気がいること。言ったからには結果を残せませんでした…では済まされない。それに、丸が昇格すれば代わりに二軍に落とされる選手も出てくる。相当なプレッシャーと責任がある」
選手が一軍に昇格する際は二軍首脳陣からの推薦が通例だが、今回は丸個人の判断。その結果責任も自分にハネ返ってくる。また、丸の昇格時に抹消される選手は一軍での出場機会が失われ、多少なりとも来季年俸に影響を及ぼす。それだけ丸の「自己申告」は重い意味を持つというわけだ。
一軍登録が可能となるのは最短で今月28日。丸が腹をくくる日は――。












