【グラゼニ球論・金村暁】阪神は46勝35敗3分けの首位で前半戦をフィニッシュ。球宴後から始まる後半戦は、セ・5球団ともに虎を引きずり降ろそうと優先的にいい先発投手を当ててくる〝阪神包囲網〟を敷いてくるでしょう。打者陣がこれまで以上に苦戦することは仕方ないことです。阪神最大のストロングポイントは先発、ブルペンともに質量豊富なピッチングスタッフ。彼らの頑張りに大いに期待したいところです。

 2位・広島とは1ゲーム差。新井監督の驚異的な求心力のもと、一体感を感じさせるチームです。菊池、田中ら3連覇時代の優勝メンバーが多数残っている点も大きな強みでしょう。3ゲーム差の3位・DeNAも夏場に強く、勢いに乗り出すと大型連勝で一気に貯金を量産する印象が強くあります。〝アレ〟争いが当面、阪神・広島・DeNAの三つどもえで推移していくことは容易に想像がつきます。

 8月には今季ここまで一勝もできていない鬼門・横浜スタジアムでDeNAとの対戦が6試合あります。ここを攻略するためのキーマンは青柳晃洋投手(29)でしょう。一軍復帰登板となった11日のDeNA戦(倉敷)では、左打者のインコースを厳しく突く投球ができていました。2か月近くかけてファームで取り組んできた投球フォームの修正に成功した証しです。2年連続で最多勝を挙げた昨季までのいい状態に戻っていますし、今後勝ちはどんどんついてくるでしょう。決め球のツーシームは牧、宮崎らの主力右打者にも有効に作用するはずです。

 対広島戦の鍵を握るのは大竹耕太郎投手(28)。ここまで4試合の先発登板で3勝0敗、防御率0・30と抜群の相性を誇っています。西勇がファームで出番を待つほど先発陣の枚数は充実していますので、投げ抹消等を有効に使い新加入左腕を優先的に広島戦に当てたいところです。

 湯浅京己投手(24)は16日に鳴尾浜でシート打撃に登板。実戦復帰までさほど時間はかからないでしょうが、一軍昇格後しばらくは負荷のかからない場所で投げさせてあげたいところです。心配しなくてもブルペンには岩崎、岩貞、加治屋、石井ら力のある投手がズラリとそろっています。体力の消耗が激しい夏場ですが、これだけの枚数がそろっていれば中継ぎ陣の負担は最小限に抑えられるはずです。

(本紙評論家)