プロ野球は17日に前半戦が終了。オールスターを挟んで22日から後半戦がスタートする。セ・リーグは阪神、パ・リーグはオリックスが首位ターンを決めたが、その一方で気になるのが、ここへきて「大型連勝」「大型連敗」が多発している件。いったい何が原因で、どう対策すればいいのか。本紙評論家の伊勢孝夫氏が指摘した。
現在、どん底と言ってもいいチーム状態なのが、パの2チーム。10連敗の日本ハムと、9連敗のソフトバンクだ。その一方、6連勝ターンを決めたのが西武。楽天は7月に入って8連勝、同じくロッテも5連勝を決めており、明暗がくっきり分かれる形となっている。
セではDeNAが調子を落としている一方で、広島が5連勝で2位に浮上。巨人は5連敗で5割ターンに失敗した。
「今年は大型連勝と大型連敗が多い。この傾向は今後も続くのではないかと思います」と話すのは野球評論家の伊勢氏。その理由については「投高打低」現象にあるという。
「そもそも大型連敗のたいていのケースは、打者が軒並み不振になり、まったく点が取れなくなるというパターンです。もともと球界全体に『投高打低』の傾向(18日現在、セ、パともに3割打者はわずか2人)があったところに、この暑さで調子を落としている打者が増えているのでは。こうなるとチャンスすらつくれなくなるから、とにかく投手が頑張るしかない。オーダーをいじるのか、それともバントや足を使ってなりふり構わず1点を取りにいくのか…。苦境を打破するには監督、コーチが知恵を働かせるのも必要。ベンチワークも試されます。勢いだけの大型連勝はともかく、悪い流れをなかなか断ち切れないというのは、若い指揮官が多いということもあるのではないか」
一般的に「夏場は投手にへばりが出るから打撃力のあるチームが有利」とも言われるが、今の災害的な暑さは打者へのダメージも大きいという。
では、大型連敗に直面した場合、具体的にはどんな対処をすればいいのか。
「ヤクルト時代の野村監督は『ウエストされて刺されるのが屈辱なんや』と言ってエンドランは好きではなかったから、走者一塁のケースではあまり動かなかったけど、走者三塁でのギャンブルスタートなんかはよくやった。それから打撃練習も重要。今はキャンプの疲れが出る時で、ボールを『とらえた』と思ってもバットが出てこなかったりする。短い時間でも構わないから、打撃練習ではフォームにズレがないかを確認させる。私がコーチの時には『絶対にボール球は振るな』と口を酸っぱくして言っていましたね」
それでも調子が上向かない場合は…。
「ピッチャーが完封してくれるのを祈るしかないでしょうね。そういう意味でもここまで投手を無理遣いしていないチーム、選手層の厚いチームが、大型連敗をしないチームと言えるのでは。それにこの暑さやったら、本拠地はやっぱりドーム球場がいい。そう考えると、みんな当てはまっているオリックスは、やっぱり強いなと思いますね」
ただ、伊勢氏はそんなチームの苦しい状況を克服してみせたチームにも一目置いているという。
「6月に選手がみんな不調になってしまった阪神を立て直した岡田監督は、さすがだなと思いますよ。ベンチが経験の少ない若い首脳陣だったら、ズルズル落ちていたのは間違いないでしょう」
果たしてペナントレース終盤の戦いで、最後にモノをいうのは「経験値」の差なのか、それとも…。











