負の連鎖を振り払うキッカケとなるかもしれない。ソフトバンク・石川柊太投手(31)が9日の楽天戦(楽天モバイル)で、自責0ながら6回4失点で4敗目を喫した。チームは1―5で敗れて今季2度目の同一カード3連敗で、オリックスと入れ替わって首位陥落。結果的に序盤の失点が重くのしかかった。

 1―0の3回に落とし穴が待っていた。先頭を打ち取った後、9番・太田に四球。続く村林は平凡な三ゴロで「5―4―3」の併殺コースと思われた。だが、これを三塁手・栗原が捕球後にボールを握り損ねて痛恨の失策。その後、二死一、二塁から小郷に同点打を許し、続く4番・浅村には3ランを浴びた。

 純粋に勝てなかった悔しさと、味方のミスをカバーできなかったふがいなさをかみ締めた。「栗原が試合後にめっちゃ謝ってきた。引きずって、後の打席の内容(投ゴロ、二併殺、二ゴロ)がよくない方がチームにとってもよくないし、自分がなんとかできたんじゃないかと。今日の調子だったら、もう少しなんとかできたと思った」。敗戦の責任を背負い込んだ栗原を思いやった。

 藤本監督が「浅村のホームランはコース的にはいいコース。真ん中じゃなく、捕手が構えているところにいっていた。(5連勝中の)楽天打線が状態がいいってことじゃないかな」と語ったように、この日は不振脱出の兆しをつかんだ登板だった。

 白星から6試合遠ざかる間、再調整で登録を外れるなどもがき苦しんできた。ただ、この日の出来事で気づかされることもあった。エース不在と言われる中、首脳陣から「先発の軸」として期待されている。だからこそ、味方の失策で背負ったピンチを抑えたかったし、封じなければならなかった。

 自分のことで精いっぱいではない。同情される身でもない。不振脱出へ暗中模索は続くが、自らの存在意義を再認識する一戦にもなった。