指揮官が悔いたのは――。首位ソフトバンクは7日の楽天戦(楽天モバイル)に反撃及ばず、5―6の惜敗。試合のなかった2位オリックスとのゲーム差は1に縮まった。
藤本博史監督(59)の試合後の一言に集約される展開だった。「追い上げても勝たなくちゃ意味がない」。先発・有原が初回二死走者なしから四球と3連打、痛恨の3ランを献上して5失点。3回にもソロを被弾して、序盤に大量6点のビハインドを背負った。それでも攻撃陣が5回に近藤の適時打で1点を返し、6回には栗原の10号ソロ、さらに近藤、柳田の連続タイムリーで1点差まで詰め寄った。
モイネロが3戦連続でベンチ外となる中で有原が立ち直って7回まで投げ抜き、打線が猛反撃。後半は完全に流れを引き戻し、9回は同点、逆転の絶好機をつくった。先頭・近藤が猛打賞となる左前打で出塁。すぐさまベンチは俊足・周東を代走に送る。続く柳田の中前打で周東は三塁まで進塁。無死一、三塁と相手守護神・松井裕を攻め立てた。だが、5番・牧原大が空振り三振、続く柳町の代打・デスパイネは浅い中飛で周東をホームに迎え入れることはできなかった。
「あれじゃあ、無理でしょう。暴投、ボールがズレない限りは無理じゃないですか」(藤本監督)。秘密兵器・周東を投入して勝負をかけ、ギャンブルも頭をよぎったはずだが、球界屈指の強肩を誇る相手中堅手・辰巳との勝負を考えれば致し方なかった。最後はこの日一発を放っている栗原が空振り三振に倒れて試合終了。七夕の夜に、2013年以来となる6点差大逆転の願いは届かなかった。
空しさだけが残る中、指揮官が悔いたのは2度あった「無死一、三塁の無得点」だった。悔しさを必死に押し殺し「強いて言えば、2回と9回のところ。(無死一、三塁の場面の)先頭打者が何とかするというね。(相手守備の)ポジション見てショートゴロ、セカンドゴロ打っても1点取れるわけだから。貪欲にいってもらいたい」。チーム内でも賛否あった〝周東でダメならあきらめがつく〟という局面ではなく、その前にあった絶好機での無得点をチームとして猛省した。
負けは負け。受け入れるしかない敗戦だった。












