【赤坂英一 赤ペン!!】「(佐々木)朗希はダルビッシュのような投手になりつつあるのかな」

 土つかずの3連勝、20イニング連続無失点の“令和の怪物”を評して、ロッテ・吉井監督が言った。佐々木朗が3勝目を挙げた21日、ソフトバンク戦の投球から“ダル2世”の可能性を感じたという。

「ウチが点数(3点)を取る前の4回表の投球、あそこでガッ!とレバーを上げた。英語でモメンタム(勢い)と言いますけど、そういうゲームを動かす投手になっているんじゃないかと思った」

 吉井監督の指摘する4回、佐々木朗は柳田を162キロ真っすぐ、栗原をフォークで空振り三振、牧原大も右飛に仕留めて三者凡退。その裏、打線が捕手・佐藤都の2点タイムリーなどで首尾よく3点を先制した。

「あそこで野手陣も朗希がレバーを上げたと感じ取ったと思う。ダルビッシュもそういう投手なんで、僕が(日本ハムで)コーチだった頃は、思考停止して、楽しみながら見ていられましたね」

 殊勲打の佐藤都自身も「朗希の4回の投球」が勝因だと強調している。

「初回から走者を出し、先に点を取られたら士気が下がってしまうところで、テンポよく、4回にいい投球をしてくれた。そこが流れを持ってこられた要因。先制できて、僕も楽になれたし、バッテリーとして助かった」

 佐々木朗が2勝目を挙げた14日のオリックス戦では、侍ジャパンでダルビッシュから教わったスライダーがさえ渡った。佐藤都が試合後にこう明かしている。

「これまで、スライダーは右打者にしか使ってなかったけど、左打者にも投げようと朗希と話したんです。スライダーはカウント球と勝負にいく球と2種類あって、去年より横の曲がりが大きくなりました。真っすぐとフォークにスライダーが加わると幅が広がるし、スライダーもあると相手打者の頭に入れるだけでも違う」

 不安があるとすれば、プロ入り以来指摘されているスタミナぐらいか。それを一度、佐々木朗本人に聞いてみた。

「今年はオープン戦にそんなに投げていないので、体力的にも段階を踏めていなかった。WBCがあって、短いイニングが多かったし、そこはこれから投げていって徐々に上げていきたいな、と思っています」

 実に冷静な自己分析に、私は24勝をマークした2013年に取材した楽天・田中将を思い出した。佐々木朗はいったい、どこまで進化し、成長し続けるのだろう。