【グラゼニ球論・金村暁】勝ちパターン継投の一角として期待されていた阪神・浜地が今季は開幕から不調です。11日の巨人戦(東京ドーム)は3番手で8回から登板したものの、2本塁打を浴びるなど4失点。阪神は確固たる「勝利の方程式」を確立させるまで、もう少し時間がかかることになりそうです。
何かと不安定なこの時期に頼れるのは、やはり経験豊富なベテラン投手でしょう。8日のヤクルト戦(甲子園)では村上、オスナらに打順がまわってくる7回のマウンドを岩崎に託し、8回には公式戦5戦連続無失点と絶好調の石井を投入。9回の守護神・湯浅へとつなぎ零封リレーを完成させました。このゲームでの継投策こそが、まさに好例だったと思います。
まだ30代に入ったばかりの岩崎をベテラン扱いするのは多少失礼かもしれませんが「調子が悪くても何とか抑えきる」ことができるリリーバーは現状では彼しかいません。7、8回のうち、打順の巡りなどを考慮した上で、〝負荷の高い〟イニングを岩崎に。もう片方のイニングを石井などの状態のいい投手を含めた複数の投手でしのぎ、クローザーの湯浅へつなぐ形でリリーフ陣を当面運用していきたいところです。
阪神の投手コーチを務めていた昨季の開幕前「チームを背負うのは岩崎だけでいい。残りの投手たちは自分の給料を上げることだけを考えて腕を振ってこい」とブルペン陣に訓示したことを私は覚えています。K・ケラーの来日遅れなどもあり、開幕構想が大きく狂いながらのスタートを強いられましたが、その間にチームを支えてくれたのはやはり背番号13。3月29日の広島戦(マツダ)から12戦連続無失点と圧巻のピッチングを披露してくれたのは、さすがでした。その間に湯浅、浜地ら若手投手が大きく成長。5月以降は安定した中継ぎ陣の運用ができるようになりました。
もう一人の経験豊富な左腕・岩貞も14日からの対DeNA3連戦(横浜)で一軍に復帰する見込みとのこと。岩崎と岩貞の2人が若手主体の虎ブルペンを今季も力強く支えてくれるはずです。
(本紙評論家)












