【新IDアナライザー・伊勢孝夫】阪神の新外国人、シェルドン・ノイジー外野手(28=前アスレチックス)は「3番・左翼」として開幕スタメンに名を連ねることが決定的。メジャー時代の映像も含め、彼の動きをチェックしたが、どんな時でもバッティングの際に左腰が開かないことに好感を持った。
「左腰が開かない」とは右打者にとって最も大切なこと。ストライクゾーン内の全てのコース、球種に自分のポイントで対応できるからだ。長丁場のシーズンならばスランプに陥る時期も必ずやってくるだろうが、自身の「帰るべき場所」を知っているならば、不調からも比較的早めに状態を戻すことができるはず。自身の持ち味、特徴をよく知っているということは大きな強みだ。
好不調の波も少なく3割以上のアベレージが期待できるということで、現状の阪神打線においては3番打者を任せるに適格。オープン戦でのヒットも右方向への当たりがほとんどだったが、これは首脳陣にとってもありがたい。近本、中野らが出塁した状況で一、二塁間を割る安打を放てば、一死一、三塁というシチュエーションをつくることができる。次打者の4番・大山に「犠飛でもOK」というプレッシャーのかからないシチュエーションをお膳立てしてくれるだろう。「ベンチワークで点を取る」ことをモットーとしている岡田阪神で存分に持ち味を発揮してくれるのではないか。
課題はやはり、米球界以上にインサイドを厳しく突いてくる日本野球への対応だろう。オープン戦とレギュラーシーズン本番ではバッテリーの配球、攻め方が全く違ってくる。ノイジーのように腰を開かずに逆方向へ巧打できるタイプの打者ならば「腰を開かせよう。足元から打撃フォームそのものを崩そう」との意図で、相手バッテリーはボール球になることも覚悟した上で徹底的に内角を攻めてくることになるはずだ。そこに惑わされずに自身の打撃をしっかりと貫けるかが鍵だろう。打撃コーチやチームのスコアラーとコミュニケーションを密にし、新たな環境に適応してもらいたい。
(本紙評論家)












