現在、選抜高校野球が行われている甲子園球場。そこに隣接する室内練習場にピリッとした空気が走った。阪神・岡田彰布監督(65)が27日に行われた投手指名練習に突如姿を現し、青柳、西勇、西純、才木、大竹、伊藤将らのトレーニングを視察。野手出身の監督が〝休日返上〟かつユニホーム姿で投手練習に参加するのは異例のことだ。
オープン戦最後の試合となった前日26日のオリックス戦(京セラ)では、先発・才木が5回無死一塁の場面でスリーバントに失敗したばかり。それを受けてか、指揮官は投手陣全員を集めると、自ら実演しながらバントの指導を開始。緊張感あふれる練習になるのではと周囲も身構えたが、時折笑い声さえ聞こえてくる和やかな雰囲気の中、監督直々の指導は約20分間続いた。
このオフに現役ドラフトで阪神に移籍し、開幕ローテの座を見事につかんだ大竹は、練習終了後「才木に対して『あの構えでできるわけない』って(岡田監督も)笑っていました」と明かす。教え子たちを時に〝イジリ〟ながら、チームプレーの根幹でもある犠打の重要性を説かれたそうで「『自分を助けるためにもバントは決めなければいけない』と言われました。代打を出されることなくもう1イニングを投げることができれば、自分の白星も増えるかもしれないですから」と笑顔で振り返った。
第1次政権時代(2004~08年)は選手と一定の距離を置き、食事なども一緒にすることはなかったという岡田監督だが「金本(元監督)、今岡(現一軍打撃コーチ)らすでに実績のある〝独り立ち〟した選手が多かった当時とは違い、今の阪神は発展途上の若手が大半。岡田さんも、今の若い選手たちに合わせて少しずつやり方を変えているのかもしれない」と当時を知る関係者は語る。
オープン戦で思うような結果を残せなかった青柳、西純らに対し、メディアを通じて厳しい言葉をたびたび投げかけてきた岡田監督だが、アフターフォローも万全。海千山千の指揮官が〝ツンデレ人心掌握術〟で虎の結束力を高める。












