【グラゼニ球論・金村暁】新生岡田阪神のオープン戦最終戦となった26日のオリックス戦で、少し気になるシーンがありました。2―4の7回の攻撃です。
無死一、二塁と同点の走者まで出た後、8番・小幡に犠打のサインが出ましたが、フライを上げて走者を進められず、後続も凡退して無得点に終わったシーンです。
対照的にオリックスは8回無死から二塁打で出た走者を手堅く犠打で三塁へ進め、犠飛でダメ押し点。最低でも7回の好機で1点差に詰め寄っておきたかった阪神が進塁打や犠打ができず、逆にオリックスは成功させて貴重な追加点を取ることに成功しました。
8番に入った小幡は一発長打ではなく、今回のような場面での犠打や進塁打など「つなぐ」役割を期待されている選手。このような失敗を公式戦で生かしてほしいのは、もちろん野手だけではありません。この日は先発投手の才木も5回無死一塁の打席でスリーバント失敗。チーム全体で「1点へのこだわり」をいま一度、再確認してほしいと感じました。
オリックス、阪神とも投手陣の層の厚さは、今年も両リーグでトップレベル。接戦を逃げ切るだけの質量ともに豊富な投手陣を中心にディフェンス力を武器として戦うチームです。
25日の試合のように大山、佐藤輝の中軸コンビが一発攻勢で一気にリードを奪うのは〝理想〟ではありますが、各チームのエース級投手は、やはりどの球団でも攻略するのは難しいもの。その中でどうやってプレッシャーをかけ、1点を奪いに行くかの積み重ねで、接戦での勝敗は大きく変わってくるはずです。
昨季の阪神の1点差試合は20勝25敗。一方でリーグ連覇したヤクルトは22勝14敗と勝負強さが光っていました。今年も僅差でも逃げ切れる中継ぎ陣、野手では原口、糸原といった経験値のある面々が代打などで控えているだけに、あとは終盤を迎えるまでの細かい試合運び。攻撃での1点を奪う作業や、防御でこれを防いでいく意識。開幕までに改めて意識を高めて臨んでもらいたいなと思います。
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(本紙評論家)











