第95回記念選抜高校野球大会第10日の準々決勝第3試合は優勝候補の大阪桐蔭が東海大菅生(東京)を6―1で下し、4強に進出した。
エース前田悠伍投手(3年)の左腕がうなりを上げた。キレのあるストレートを中心にスライダー、チェンジアップ、ツーシームを絶妙にコントロールし、毎回の奪三振を続けた。
能代松陽(秋田)との3回戦で2安打と沈黙した打線もよみがえった。3回に4本の集中打を浴びせて4点を先制すると、5回には佐藤(3年)のバックスクリーンへのソロ本塁打が飛び出し、6回にも山田(3年)の適時打で追加点。本来の試合運びで東海大菅生を突き放していく。
終盤になっても前田の勢いは衰えず、毎回の11奪三振。初戦の敦賀気比(福井)の14奪三振に続く2桁奪三振をマークし、9回を7安打、無四球で1失点完投。世代ナンバーワン投手の実力を存分に見せつけた左腕は「今日はフレッシュな気持ちで入った。一球一球に気持ちを込め、ストレートの質がよかった。ピンチでは全力でギアを上げた」と汗を拭った。
自慢の強打が見られず、王者らしからぬ苦戦が続く今大会。西谷監督は「日本一を狙うならベスト8からが本当の戦いだ」と選手に言い聞かせ「とにかく気持ちを込めて野球をやろうと。一球たりとも手を抜かず、攻めて攻めて攻めまくろうという姿勢がリズムになった。前田が主将として一生懸命に気持ちを込めて投げ、それが選手に伝わった。新たな戦いの初戦に勝てた」と選手の思いを感じ取った。史上初の2度目の春連覇の偉業まで、あと2勝。全身全霊で試合にぶつかる。












