じょう舌な元世界一監督が〝貝〟になったワケは――。巨人・原辰徳監督(64)が、侍ジャパンを解散した23日に初めて代表入りした自軍の選手たちにねぎらいの言葉を送った。
「よく頑張ったね」。短くも重いひと言だった。巨人からは主砲・岡本和と大城卓、戸郷と大勢の計4選手が世界の大舞台で躍動した。WBCで前回優勝まで導いたのは、2009年の原監督。当然、メディア側は世界一の監督経験者としての分析や感想を求める質問が相次いだ。だが、大会期間中の指揮官が個別にエールなどを送ることはなかった。
その姿勢は、日本中のボルテージが最高潮に達しても変わらなかった。例えば、村上の逆転サヨナラ打で準決勝を突破した21日。原監督は「非常に感動した一勝。まさに〝日の丸侍〟」とたたえたものの、栗山監督の〝がまん采配〟について質問を向けると「もうそれぐらいでいいんじゃない?」とピシャリ。さらに、栗山ジャパンが優勝した22日も「狂喜乱舞、日本という国が揺れた」などと喜びを表現しつつ、決勝弾を放った岡本和に質問が及ぶと「そのくらいでいいんじゃないですか? 細かいところは」とやはり打ち切った。
こうした控えめな姿勢を貫いた背景には、日の丸を背負った者だからこその〝リスペクト〟が隠されていた。
「もちろんウチの選手も出ていたけど、監督の中ではウチの選手であってウチの選手ではなかった。今回の侍ジャパンは、あくまでも栗山監督が選んでつくり上げたチーム。栗山監督のチームの選手を評論する立場にはないという考えだった。それが日の丸を背負った栗山監督とチームへの敬意」(球団関係者)
9日の中国戦では生放送の解説を引き受け、指揮官ならではの目線で戦況を分析した。その一方で、大会前にあるテレビ局が企画したWBCを展望する番組への出演は固辞していた。別のスタッフは「戦うのはあくまでも栗山監督。今回のWBCに関して、自分が現場に何らかの影響を与えてしまうのは本意ではないといった趣旨だった」という。
〝無言〟に「敬意」を込めた原監督は24日からチームに合流する侍メンバーを束ね、3年ぶりのV奪回へ突き進む。












