第5回WBC決勝・米国戦(マイアミ)を3―2で制した侍ジャパンは3大会、14年ぶりの世界一を達成した。

 大会MVPには投手として2勝1セーブ、防御率1・86、打者として打率4割3分5厘、1本塁打、8打点の二刀流・大谷翔平投手(28=エンゼルス)が文句なしの受賞を果たした。

 一方で、今大会では侍ジャパンに帯同した大谷の通訳・水原一平氏(38)のカリスマ通訳ぶりにも大きなスポットライトが当たっていた。

 米メディアに対しても誠実であらゆる方面に配慮を怠らない大谷の真摯な受け答えに賛辞が集まっていたのはもちろん、それを瞬時に翻訳し直訳ではない独自の〝イッペイワールド〟で大谷の考え、野球観とそのニュアンスまであますことなく伝える技術や人間性が、その方面を目指す人々、英語学習者の中で高く評価されている。

 すでに英会話関連のユーチューブチャンネルなどには「水原一平さんの神通訳術」といったその圧倒的な英語表現力を駆使し、時に大谷の発言以上の通訳技術を賛辞する動画が並んでいる。

 視聴者のコメントも「言ったことを復唱するのも難しいのにすごすぎる」「頭の回転速度が大谷の投球くらい速い」「これぞプロフェッショナル」など水原通訳に対する敬意と尊敬の言葉があふれている。

 WBC表彰式後に大谷が受けた米FOXスポーツのインタビューでも、MLB通算696本塁打の〝A・ロッド〟ことアレックス・ロドリゲス氏(47)、同541本塁打の〝ビッグ・パピ〟ことデビッド・オルティス氏(47)のレジェンドOBたちの硬軟織り交ぜた質問に真摯かつ、ユーモアを交え大谷の言葉のニュアンスを伝え切っていた水原氏。最後には計1237本塁打のレジェンド2人を完全に大谷ファンにさせてしまうほどの〝通訳術〟を見せつけていた。

 そして日本の合同優勝会見では「監督、コーチ、素晴らしいチームメートと一緒にできて良かったですし、誘っていただいた〝イッペイにも感謝しています〟」とヌートバーの言葉を忠実に通訳し会場の笑いを誘うユーモアも披露した。

 キャッチボール相手や動画撮影係、時に運転手や買い物にも同行するこの〝カリスマ通訳〟はMVP・大谷にとってもはやなくてはならない分身となっている。