侍ジャパンの山本由伸投手(24=オリックス)が12日に行われたWBC1次ラウンド・オーストラリア戦(東京ドーム)に先発。4回60球を投げ、8奪三振を含む1安打無失点の圧巻投球を見せた。

 初回から150キロ超直球とカーブ、カットボール、フォークなどを駆使して相手打線を翻弄。2奪三振を含む三者凡退で付け入るスキを与えなかった。

 2回以降も直球の威力は衰えず、むしろうなりを上げたほど。奪三振数は増すばかりで、相手打線はバットに当てることすら困難を極めた。結局4回60球を投げ切った右腕が出した走者は3回一死から左前打を許した1人だけ。前日の佐々木朗(ロッテ)に並ぶ毎回の8奪三振の快投で自らの役割を完璧に果たした。

 昨季まで2年連続パ・リーグ投手4冠に加え沢村賞。文句ない実績で今大会に臨んだが、直前の強化合宿では今オフから取り組む新フォームと「滑る」と言われるWBC球への対応に一抹の不安をのぞかせていた。今季初実戦となった先月26日の壮行試合(対ソフトバンク)では3回2安打2失点(自責1)。本番前最後の実戦となった今月6日の強化試合(対阪神)でも、3回50球を投げ4安打1失点と精彩を欠いた。それでも微調整を続けながら本番に状態を仕上げてくる辺りは、球界屈指の投手と言われるゆえんだろう。

 この日降板後には「初回から大谷選手がホームランを打ってくれて、力みなく試合に入っていくことができました。その後も追加点を取ってくれたので、しっかり自分のピッチングができました」とコメントした山本。

 次戦はチームが勝ち進んだ後の米国での登板が濃厚だが、この調子なら…。世界一を導く快投を再び演じてくれることは間違いなさそうだ。