日本最強の万能選手が侍ジャパンに加わった。ソフトバンクの牧原大成内野手(30)が鈴木誠也外野手(28=カブス)の出場辞退にともない追加招集された。

 昨季は中堅、二塁を中心に三塁、遊撃でスタメン出場し、120試合で打率3割1厘、6本塁打、42打点、13盗塁。打率は規定打席に「2」届かなかったもののリーグ3位に相当する成績だった。今季は守備位置をセンター一本に絞り、競争を勝ち抜き不動のレギュラーを目指している。2月28日夜に球団を通じて打診を受け、一晩悩んだという。

「寝られなかったですね。ずっと迷って。正直、行かないほうがいいのかなという気持ちもあった。こっちでレギュラーを取りたいという気持ちも強かったので。悩みましたけど」。考えに考え抜いた末、ユーティリティープレーヤーとして世界一に貢献する決意を固めた。

 そんな牧原大の原動力となってきたのが「黄金世代」の同期の存在だ。2010年の育成ドラフト5位で入団。同4位が千賀滉大(現メッツ)、同6位が甲斐拓也で全員同級生だ。これまでバッテリーの2人が「育成のホークス」の代名詞で、自身が語られることは少ないと感じていた。

 千賀のメジャー移籍の際も「今までは千賀、拓也というくくりだったけど、次は拓也、牧原が引っ張っていると言われるようにしっかり頑張りたい」と目標を口にしていた。「千賀と拓也はずっとジャパンにも選ばれていて、いつかは自分も選ばれたいという気持ちはあった」。ついに今回のWBCでは甲斐とともに侍のユニホームを着る。

 もちろん完全に追いついたとは思っていない。今回は代替出場であることを前提に「同じ舞台に立てたのは事実になるが、自分の力ではないので」と気を引き締める。今回の経験を糧に、さらなるレベルアップを目指している。