WBC韓国チームのコ・ウソク投手(24)の大谷翔平への発言が波紋を広げている。抑え候補のコ・ウソクは米国アリゾナでの合宿中に韓国メディアのインタビューに「投げる場所がなければ痛くないようにぶつけようかな。一塁に送り出して次の打者と勝負します」と故意死球をにおわす発言をし、「スポーツマンシップを欠いている」などとファンの批判を浴びていた。

 反響の大きさからコ・ウソクは合宿を終えた2月28日に謝罪。SPOTVNEWSによると「大谷があまりにもすごい打者で、弱点がないように見えた。本当に投げるところがなければ痛くないお尻に遅いボールを投げる、と言った」と発言を認めたうえで「本来の私はそうではない。投げるところがないからと言ってわざと当てようと思ったことはない。ただ私がそう言ったので弁明することはない。立場を考えずに安易な発言をしました」などと反省の弁を並べている。

 同投手は東京五輪の日本戦でヤクルト・山田に被弾して敗戦投手となり、リベンジの思いは強い。打倒・大谷の気迫が思わぬ舌禍騒動になってしまったが、韓国には他にも物議をかもしたコーチがいる。ぺ・ヨンスブルペンコーチは2006年の第1回WBCでイチローに死球を与え、故意ではないかと波紋を広げた。当時はイチローの「向こう30年発言」で韓国が〝イチロー憎し〟で団結し、自国のファンやメディアから「烈士」とたたえられた。指導を受けるコ・ウソクが影響されても不思議はない。3大会連続の予選落ちだけは避けたい韓国。不穏な空気が漂ってきた。