WBCでクローザーとしての役割を期待される侍ジャパン・栗林良吏投手(26=広島)が宮崎強化合宿の22日、順調な調整ぶりをアピールした。

 ブルペンで変化球を交えて37球。真っすぐ、フォーク、カーブに続く「第4球種」と表現するカットボールの精度を課題に掲げ、一球一球を丁寧に投げ込んだ。伝家の宝刀であるフォークはイメージ通りに操れており、今後は実戦での相手打者の反応などを確かめながら質を高めていく。

 NPBと同じロジンバッグの使用が認められ、滑りやすいとされる公式球の対応が改善されたことで好感触をつかんでいるが、レジェンドから受けた指摘も大きかった。「黒田さんに『本番の試合のボールはもっと滑るボールが来ると思っていた方がいい』と言われた」。所属する広島キャンプの指導に訪れた球団アドバイザーでMLB通算79勝の黒田博樹氏(48)から説かれたWBC球対策。

 「それからボールに触る時間を増やした。土でもんであるボールがメジャーでは来る。日本は白いきれいなボール。(今回の)ブルペンももんであるボールが置いてあるんで、今は黒田さんの言う通りだなって感じです」

 気の持ちようと、WBC球のみを触り続けて感覚をなじませてきたこともあり、戸惑いなく合宿では調整ペースを加速させている。

 代表首脳陣は今回、大会を通して守護神を固定しない考え。東京五輪でクローザーに君臨した栗林も「こだわりは何もない。与えられた場所で結果を出せるように準備したい。1イニングだけじゃなく1アウトでも多く取って、次の投手につなげられたらいい。自分はそこ(抑え)にこだわりを持たず、与えられた場所で結果を出したい」とイメージを膨らませている。

 今週末から始まる対外試合に向けて「まずは首脳陣の方に信頼してもらうことが大事だし、選手の皆さんにも信頼してもらいたいという意味で結果にこだわりたい」と前を向く栗林。しびれるマウンドで再び存在意義を示す――。