扇の要として、しっかりコミュニケーションを図った。WBCに臨む日本代表の宮崎強化合宿2日目の18日、甲斐拓也捕手(30=ソフトバンク)が初めてブルペンに入ったダルビッシュ有投手(36=パドレス)の球を受けた。真っすぐに多彩な変化球を交えた35球。「僕が今まで受けたことがない球だった。本当にどの球もすばらしかった。一球一球考えて投げていることが伝わったんで、受けてて楽しかったし、感動しました」。収穫ある初タッグに柔和な笑みが浮かんだ。

 ハイライトは投球練習後のやり取り。ダルビッシュが差し出した右手をがっちり握って、体を寄せ合うように歩いた。信頼関係構築の第一歩。甲斐の方から積極的に声をかけた。「これから試合に入るんで、僕自身の構えとか、いろんな話をさせてもらった。僕自身もダルさんが投げやすいようにやりたいんで、本当に言ってくださいと。ダルさんには『いや全然、今のまま続けてくれたらいいよ』と言っていただきました」。互いに気遣いや遠慮は無用のスタンスで、今後につながる2人だけの空間だった。

「(今後)試合で組んで見えてくるものが絶対ある、と思っている。そこは一つひとつ見えてきたものは伝えてくださいと。そういった会話をしながらやっていきたい。その中でダルさんがどういったピッチングをしていくかは、これからもっと話をしていければ。ダルさんからも、そういうふうにやっていければいいという話をしてもらいました」。有意義な一日を終え、その表情は明るかった。