ベルトを巡る争いはし烈を極めそうだ。DDT29日の後楽園大会で、火野裕士(38)が樋口和貞を破りKO―D無差別級王座を奪取した。

 試合はヘビー級2人の体が真っ向から衝突する激闘となった。序盤から両者の意地が交錯し、チョップの打ち合いでは会場に破裂音が響き、胸板を真っ赤に染めながらシバキ合う姿に客席からはため息と悲鳴があがる。火野はその圧倒的なパワーで押し込み王者にひざをつかせるなどペースをつかみかけたが、頭突き、ぶちかましなどで反撃を受けた。

 その後も両者は一進一退だ。中盤には投げ合い、ダブルダウンでカウントが進むなどの消耗戦に突入し、狂気の笑みを浮かべた王者の頭突きで崩れ落ちるなど火野は何度も大ピンチを迎えた。だが終盤、雄たけびを上げながら放った渾身のラリアートで王者の首を打ち抜くことに成功だ。これで一気に流れを引き寄せると再びチョップの打ち合いに持ち込んで王者をダウンさせて、最後は豪快なファッキンボムで叩きつけて3カウントを奪った。

 試合後、火野は「正直ワシが挑戦したら誰が相手でも取る自信はあった。でも取ってみたら、思っていたよりもうれしいな。それはな、樋口、お前が想像以上に強かったからや。ありがとうな。またやろうぜ」と熱戦を繰り広げた前王者に言葉を送る。さらに3月21日の東京・後楽園ホールでのV1戦の相手の希望を問われると「そんなん誰でもええ。でっかいヤツがええな」と希望した。

 すると昨年からタッグを組み、この試合でもセコンドを務めていた〝大鵬3世〟こと納谷幸男から「俺はアナタを倒してDDT最強になります」と挑戦表明を受ける。続いてHARASHIMAからも「まだまだ自分がDDTの中心であることを証明するから。納谷君ほど大きくないよ。でも心は大きいと思う。あと結構強いと思うんだ、僕」と宣戦布告された。

 これにより2月26日の東京・後楽園ホール大会で「納谷対HARASHIMA」の次期挑戦者決定戦を行うことが決定。新王者の誕生で、KO―D王座を巡る戦いは新たな局面に突入した。