早くも情報戦は始まっている。第5回WBCに参加する野球日本代表の最終メンバー全30人は、近日中にも正式発表される。その一方で、すでにメンバーが外部へ漏れ伝わっていたり、起用法に関しても対戦相手にヒントを与えるような事例が散見され、情報はダダ漏れの状況だ。今後も「侍の重要機密」がライバルに筒抜けになりかねず、栗山英樹監督(61)を始めとする侍ジャパンは本大会を前に警戒感を募らせている。
神経をとがらせるのも無理はない。侍ジャパンは今月6日にダルビッシュ(パドレス)、大谷(エンゼルス)、鈴木(カブス)のMLB組と、山本(オリックス)、村上(ヤクルト)、佐々木朗(ロッテ)らNPB組のWBC最終メンバー12人を先行発表した。しかし、その後は栗山監督が公の場で代表入り内定をほのめかした吉田(レッドソックス)やヌートバー(カージナルス)ら一部メンバー以外の名前までも正式発表を前にして外部へ〝ダダ漏れ〟となっており、結局のところ最終ロースター登録となる全30人は現時点でほぼ周知の事実となっている。
「登録メンバー30人という枠の中で、どのパターンが一番勝ちやすいか。発表ギリギリまでしっかり考える」と話していた指揮官にとっても、意図していなかった情報漏れは、当然ながら本意でないはずだ。実際、侍ジャパン内部からも「過去の代表チームの中で最もユルいのではないのか」と情報セキュリティーの甘さを問う声が飛び交い始めている。
国際試合において情報戦は避けて通れない。本来ならベールに包まれるべき機密事項を対戦相手に供与する流れになってしまったら、チームの死活問題につながる危険性もある。「最終ロースターに関してはいずれ正式発表されるから特段の影響はないにしても、こうやって情報がいとも簡単に漏れてしまうケースがあまりにも多い点は、決して看過できることではない。WBCで同じ1次ラウンドB組に入っている韓国やオーストラリア、それに中国も日本国内にいる現地諜報員を通じ、続々とあらわになる侍ジャパンの情報を収集していると聞く。大げさに受け取られるかもしれないが、本大会へ向けた情報管理の引き締めと、さらなる強化は不可欠」と侍ジャパン関係者も警鐘を鳴らす。
22日には侍ジャパンの吉井投手コーチ(ロッテ監督)がTBSラジオの番組に出演し「あくまでも個人的な考え」としながらも準決勝以降(米フロリダ州)の先発を山本と佐々木朗、準々決勝(東京ドーム)のマウンドにはダルビッシュと大谷を送り込みたいとする「私案」を披露している。この〝吉井プラン〟にも1次ラウンドで対戦する韓国やオーストラリア、中国の諜報員たちがヒザを叩き、母国へ即座に報告しているという。
「各国とも重要なヒントとして受け止め、早々と日本のローテ予想を立てながら万全な日本対策を練っているらしい。(吉井コーチの発言が)あえて相手を惑わすためのブラフだったらいいが…仮にこの通りにそのままのローテが組まれることになったら、裏目に出てしまうかもしれない」(前出関係者)
侍内部のピリピリムードは本大会前から頂点に達しようとしている。









