アキレス腱断裂の大ケガからの復活を目指すソフトバンク・上林誠知外野手(27)が、20日に福岡・筑後のファーム施設で自主トレを行った。
2月1日のキャンプインに向けて、外野ノックや走塁、打撃練習などを精力的にこなした。18日まで東京都内の施設で単独トレを行い、前日に帰福。この日は屋外球場での動きを確認し、右足患部への負荷などをチェックした。「違和感はあるけど怖さはない。打撃の感触もいい。(現在の)状態は99%と言っておきます」と表情は明るかった。
昨年5月に野球人生を脅かしかねない大ケガを負った際の〝残像〟は生々しく残っている。「最初は感覚がなかった。あれ? みたいな。自分の足ではなくなる感じ。(同じ大ケガを経験している元広島の)前田智徳さんが言ってたじゃないですか。〝前田智徳は死にました〟みたいな。その気持ちが分かります」。
まったく力が入らず「穴に落ちたような」錯覚に陥ったあの日、野球を奪われる恐怖を味わった。今は再び野球ができる喜びを感じながら、日々トレーニングに励んでいる。
長いリハビリ中、テレビ画面で見たある男の姿が、早期復活への思いを後押ししてきた。
「ちょっと考えられないんですけど、あの柳田さんが今年で35歳…。去年も相当疲れていたんでね。そういうのを見ていたら申し訳ないって思いますよ。一人に背負わせてしまっている感じだったんで。世代的にも自分たちが引っ張らないといけない年だと思っていた。そこは自分たちの責任です」
主将・柳田が満身創痍で戦う姿に畏敬の念を抱きつつ、無力な自分が許せなかったという。「そろそろ楽させてあげないと…」。孤軍奮闘するキャプテンの重圧を少しでも取り除くには、次代を担う上林の復活、発奮なくしてあり得ない。
2018年に全試合出場して22本塁打の数字を残したが、以降は下降線をたどり続け、今季が節目の10年目を迎える。「僕も周りに頼られて、それに応えられる存在になりたい。柳田さんに負けたくない」。シ烈な外野手争いを前に〝主将の残像〟が上林の闘争心をかき立てている。












