〝魔界の住人〟ことグレート・ムタが、いよいよ22日のノア・横浜アリーナ大会でラストマッチを迎える。米国マットで誕生し、1990年9月に日本マットに初登場してから32年4か月。日米からムタに縁のある選手が集結した6人タッグマッチは、いったいどうなるのか。対角に立つ天才・丸藤正道(43)が、決戦への思いを語った。

 代理人の武藤敬司が2月21日の東京ドーム大会で引退することに伴い、ムタは今月22日大会を最後に現世から姿を消す。そのラストマッチで丸藤は白使、AKIRAと組み、ムタ、スティング、ダービー・アリン組と対戦する。

 重要な一戦を控え、「敵味方とも、僕以外の選手の色の濃さが目立つなと。そこに組み込んでいただいたのが非常に光栄です。ワクワクする部分がありますよ。ダービー・アリンも今、AEWでメチャクチャ売れている選手なので楽しみですしね」と目を輝かせる。ムタとスティングは、幼少時代から憧れの存在でもあった。

 特にムタの存在については「プロレスのあらゆる神秘が詰め込まれたレスラー…かなあ。ファンのころよりも今、それをさらに強く感じますね」という。そんな相手だからこそ「ムタという一人のレスラーの終わりではあるけど、俺には何かの糧になるはず。必ず何か得るものがある試合になると思いますよ」ときっぱり。試合を通じ、自らも進化のきっかけをつかむつもりだ。

 ムタとは2019年11月にシングルで戦い、その後はタッグも結成。同じリングに上がる際のポイントも熟知している。「ムタと戦う時、よく『世界観と戦う』っていう言い方をするけど、俺はそれより『いかに溶け込むか』っていう部分が必要なのかなと思っていて」と独特の感覚を口にする。

 その上で「今回は特に全世界が何を見たいかですよ。それをわかっているから『グレート・ムタを食ってやる!』とか、ダサいことは言わないです。その中で何か、丸藤というものの存在価値を示せたらいい」と、あえて〝引き立て役〟に徹することを誓った。

「プロなのにそんなんでいいのか?って言われるかもしれないけど、プロだからこそ、それでいいんだよって言いたい」

 元日決戦ではかつての盟友・KENTAと「丸KEN」コンビを再結成し、GHCタッグ王座取りに挑んだが、タイトル獲得はならなかった。だが、まだまだ老け込むわけにはいかない。

 8月28日にデビュー25周年を迎えるベテランは「俺って表に出ているようで結構、脇役として過ごしてきたんだ。だから今回は、そんな俺の25年分の脇役としての集大成を見せる!」と声高に叫んだ。刺激的な試合を経て、メモリアルイヤーを走り抜く。