女子プロレス「スターダム」のワールド王者ジュリア(28)が、新たな使命感に燃えている。かつての妹分、鈴季すず(20)とのV1戦(2月4日、エディオンアリーナ大阪第1競技場)を、「過去の女子プロレス」との〝戦いの場〟に設定。試合を通じ、番組で共演したタレント、マツコ・デラックスのプロレス熱を再燃させる。
運命の一戦を控えたジュリアは胸の鼓動が速まっていた。V1戦の相手・鈴季とはアイスリボン時代、本当の姉妹のように時間を過ごした。だが、2019年10月にジュリアが寮を飛び出しスターダムのリングに登場。大騒動の末に移籍を果たした。
2人の間に亀裂が入ったが、3年の時を経て実現した昨年10月のリーグ戦で15分時間切れドローの熱戦を繰り広げた。この試合でわだかまりがなくなったと語るジュリアは「天才肌でプロレスの申し子みたいなすずと、お互いのレスリングをぶつけあう試合ができるんじゃないかと思ってる」と闘志を燃やす。
認め合った存在だからこそ、V1戦は最高峰の試合を見せるのはもちろん、今年の目標に掲げる「女子プロレスを世間に広める」には絶好の舞台となる。
「対世間」という数々のトップレスラーが挑んできた課題を強く意識したのは、8日に放送されたバラエティー番組「週刊さんまとマツコ」(TBS系)で共演したマツコの存在だ。
「最近のプロレスも一応、知ってはくれているけど、昔みたいな熱は多分、ないのかなと」と感じたことが、ジュリアの心に火をつけた。「すずとの試合で、マツコさんを再び女子プロに目覚めさせる!」という感情が芽生えたのだ。
もちろん、自信があっての決意表明だ。昨年末には10度の防衛を重ねてきた絶対王者・朱里との激闘を制し、ベルトを奪取した。だからこそ「昔の試合と比べられても負けていない。華やかな技が増えてきているから、技術面では今の方が上だと思う」と胸を張る。
意識する試合もある。互いの顔面を殴り合って大流血し、伝説の試合として語り継がれる1993年12月6日の全日本女子プロレス・両国国技館大会で行われた北斗晶vs神取忍だ。
「あの人たちは本気だったから、今じゃコンプライアンス的にできないことをしていた」としつつ「でも、過去に打ち勝つことができる戦いっていうのは間違いなく存在する。私とすずの歴史は全てが本当にあったこと。だから、リアルな試合を見せることができる」と拳を握った。
「あのころの女子プロレスが好きだったっていう人にも、懐かしさを感じてもらいつつ、今の女子プロレスを見てほしい」。お騒がせ王者が時空を超えた戦いに挑む。












