クソヤローども、俺は本気だ。21日の新日本プロレス・横浜アリーナ大会で内藤哲也(40)と激突するノアの拳王(38)が怪気炎を上げた。「金剛」のリーダーとしてシングル5番勝負の大トリ出陣を前に、ユニット対抗戦の勝利と内藤率いる「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」のノアマット〝輸入〟を公約。禁断の「1対5トレード」を要求する構えだ。

 昨年1月の10人タッグ戦でLIJに敗北している金剛は、シングル5番勝負での雪辱がかかる。先日の記者会見での一部報道陣とLIJの不毛なやり取りに激高し途中退席している拳王は、内藤の〝聖地〟ファミレスに本紙記者を招集した。

 内藤関連の書籍を片手にコーヒーゼリーを食し、対戦相手の研究に余念がない様子。会見の退席について内藤からは「そこはトランキーロだろ」と挑発されたが、拳王も譲らない。

「あんなゆるい会見やってたら、プロレスはいつまでも武尊VS那須川天心に勝てないだろ。内輪ウケばっかりで、好きな人以外には何も広がらないような内容だった。お前らのファンサービスにつき合う義理はねえんだよ」と断罪した。

 狙うのは新日本1強時代の打破だ。そのため、対抗戦の舞台が常に敵地となる現状にも満足はしていない。「俺たちばっかり新日本を盛り上げて割に合わねえだろ。今回勝って、アイツらをノアのリングに上げてやる。その前に(15日の)ふじさんめっせ大会に下見に来い。俺のサイン会もあるし、なんなら賢一(内藤の父)の分も書いてやるぞ」と来場要求した。

 内藤も「新日本の試合を休まないのであれば、むしろ喜んでノアのリングに上がりますよ」と、対抗戦で敗れた場合はノア参戦の意向を示している。しかし、拳王は「新日本と両立できるほど、ウチのリングは甘くねえんだよ。来るんならノアを主戦場にする覚悟で来い」と〝掛け持ち禁止〟を厳命した。

 さらに「仮にも日本で一番人気のあるユニットだから、経済効果は期待できるだろ。そうなると小島(聡)はもういらないから、そっちに返すよ」とまで言い出す始末。現在ノアに参戦中の小島は杉浦貴とのGHCタッグ王者として活躍しているが、さすがにLIJ全員との「1対5トレード」となれば新日本は大損…というか、勝手に他団体所属選手の移籍を決めるのは理不尽にもほどがある。

 言いたいことを言い終えた拳王は「普段はこんなに安い店に来ないんだがな…。今日は俺が出してやる。その代わり、お前もふじさんめっせに来いよ」と伝票を手に退店。ドリンクバー2人分とコーヒーゼリーの850円を、静岡への交通費と相殺させる高等テクニックを披露した。