開幕への準備を着々と整えつつある。広島の野村祐輔投手(33)のことだ。22年は9試合に登板して2年ぶりの勝利を含む2勝3敗、防御率5・23だったが「勝てたのは大きい」とシーズンを振り返った。「勝てなかった試合でもいい投球をした時もあったし、ある程度は次につながる、『もっとこうしていけば可能性はあるな』というのが見えた感じ(のシーズン)」とも続けた。

 デビューから202試合連続での先発登板の記録も継続している野村の今オフのテーマは〝ドリル化〟だ。「タイミングとバランスをしっかり自分に染み込ませることだと思う」とし「計算ドリルとか漢字ドリルとかあるじゃないですか? そういうドリル化をしていくべきじゃないかなと」と打ち明ける。

 年明けはコロナ禍の期間に中断していた母校・明治大での自主トレを再開する。そこでは無意識でも自分の考える投球フォームに近づけるように、ドリルのように何度も同じ動作を繰り返してひたすら体に覚えさせる作業を行うのだという。

 それに加えて22年までの自身の投球映像を見返している。それによって投げている時はわからない違和感を見つけることができるという。投げる動作の途中に「このへんでロスしている」ということが感じられるそうだ。

 23年シーズンは野村が「何度か食事に連れて行っていただいた」という新井監督が指揮を執る。そこに向けて野村は「何とか勝利に貢献したいなと思う。(先発)ローテーションを守っていけるように、しっかりやっていきたい」と力を込めた。