【センバツ出場全36校予想・後編】第95回記念選抜高校野球大会は2023年3月18日に甲子園球場で開幕を迎え、14日間にわたって熱戦が繰り広げられる。出場校は1月27日の選考委員会で決定するが、名物オジサン「甲子園のラガーさん」こと善養寺隆一氏(56)が、センバツに出場する全36校の完全予想に加え、甲子園にかける自身の熱い思いも激白した。

 ――近畿は大会優勝の大阪桐蔭、準優勝の報徳学園(兵庫)、ベスト4の智弁和歌山と龍谷大平安(京都)で確定

 ラガー うん。近畿は大阪桐蔭が22年神宮大会優勝だから「神宮枠」で1枠増の計7枠。残り3枠は大会8強の4校から選ぶ。1つは滋賀1位の彦根総合。大阪桐蔭に敗れたけど守備がいい。強豪揃いの滋賀県大会で優勝したし新興勢力という点でも評価できる。あとは報徳学園と打撃戦の末に6―9で敗れた履正社(大阪)も6枠目に入る。打力のいいチームは印象度が違う。最後の1枠は高田商(奈良)と社(兵庫)のどっちかだね。

 ――近畿大会1回戦で大阪桐蔭に敗れながら3―6と健闘の神戸国際大付(兵庫)も候補になるかも…

 ラガー 高田商は大会では2試合計1得点のみ。一方の社も準々決勝でコールド負け。神戸国際大付は1回戦敗退だし…。やっぱり地域性や公立校の両面で高田商かな。

 ――近畿の雄・大阪桐蔭は神宮大会・高校の部史上初の連覇達成。プロ注目左腕でエースの前田悠伍が主将としてチームをまとめ、次の春も2年連続で優勝候補ですね

 ラガー 1年生の4番候補で遊撃手のラマル・ギービン・ラタナヤケも両親がスリランカ人で身体能力抜群の逸材。同じ1年生で3番の徳丸快晴も神宮大会で本塁打を放ったし、将来が楽しみ。

 ――中国は地区大会優勝の広陵(広島)と準優勝の光(山口)、四国も優勝の英明(香川)と準優勝の高松商(香川)で両地区ともに決勝進出の2校は当確ですね

 ラガー そうだね。四国は3枠になるから残り1枠はベスト4の高知か鳴門(徳島)か。拮抗しているけど県大会1位の鳴門だね。高知は県大会で明徳義塾に負けて2位止まり。比較枠は3・3で釣り合い良くする意味でも中国地区。ならば中国4強で県大会1位の鳥取城北が選ばれる。中国地区では神宮大会でも準優勝した広陵が注目。〝広陵のボンズ〟真鍋慧のホームランを見たい。

 ――九州4枠は

 ラガー 優勝の沖縄尚学、準Vの長崎日大、ベスト4の大分商、海星(長崎)で異議なし!

 ――21世紀枠も

 ラガー 候補9校から選ばれるのは3校。俺の予想は1校目が、まず東日本から北信越の氷見(富山)だ。秋の県大会に優勝し北信越大会も8強で最高成績だった。夏の富山大会も準Vで甲子園にあと一歩。ここはエースのタフネス右腕・青野拓海がいい。2校目は西日本の四国・城東(徳島)。文武両道で県内有数の進学校なんだ。部員わずか12人でも22年秋の県大会ベスト4に入り、少数精鋭の機動力野球が光った。3校目も部員13人ながら秋県大会4強入りした木本(三重)。過疎化が進む県南部の熊野市にある県立高で部員全員が地元中学出身。彼らは皆、1時間に1本しかない電車や自転車を使って通学している。

 ――全36校の正式発表は1月27日。楽しみだ

 ラガー ひと言いい?

 ――どうぞ

 ラガー 俺はさ、1999年から19年まで春夏甲子園を生観戦してきたんだ。それがコロナ禍で無観客になったり、大変なことになった。22年センバツは久々に全試合をスタンドから見て2日間だけネット裏にも座れたんだ。今もスタンドで見るのが一番と思っている。そこで主催者の人たちにお願いしたいのは入場券の種類や販売方法を再考してほしいんだ。NPB各球団にもシーズンシートがある。1日ごとのバラ売りでなく以前のように大会中は全試合観戦可能な通し券も販売するとか…。俺みたいに昔から甲子園好きのファンを大事にしてもらえたらうれしい。またネットが荒れるかもしれないけどさ。

☆ぜんようじ・りゅういち 1966年8月13日生まれ、東京都豊島区出身。小学校から野球を始め、中学時代はライトでレギュラーとして活躍。都立文京高校進学後、野球マニアの道に進む。高校卒業後、父が営む印刷会社に就職。99年から春のセンバツ、夏の選手権大会全試合を甲子園のネット裏最前列で観戦。黄色い帽子とラガーシャツから「甲子園のラガーさん」と呼ばれ親しまれる。2022年センバツでは「ラガーさん」がツイッターでトレンド入りし「ラガーさんのシャツがウクライナ国旗に似ている」と話題にもなった。168センチ、75キロ。左投げ左打ち。