盟友・千賀が不在となっても高みを目指して試行錯誤を続ける。ソフトバンクの石川柊太投手(30)が〝ダル流〟のデータ活用で快投を誓った。

 オフに入り渡米。かねて師事するパドレス・ダルビッシュ有投手(36)と会って話をする機会を持ち、情報資料を分析、活用することの重要性を実感した。

「『データがあるのにデータを駆使しないで試合に臨むのは、応援してくれるファンなどへの怠慢プレーなんじゃないか』と話をされていた。ダルさんがそこまでやっているのに甘えてられない。データ班とも話をしました。精力的にやっていきたい」。

 今季16勝を挙げたダルビッシュはパドレスのデータ分析の中心的存在でもあるようで、あくなき探求心で取り組んでいることがひしひしと伝わってきたという。日本と比べてチーム数も圧倒的に多い中で、個別打者の球場別、カウント別など詳細なシチュエーションによる傾向を分析。同じ球種でも各投手の変化量や特徴の違いと照らし合わせて、いかに最少の球数で打ち取るかにもこだわっていることが分かった。

 今季、石川はパワーカーブが効果的で西武・オグレディを打率0割9分1厘(11打数1安打)と抑えている。その一方で石川を参考にしたであろう他球団投手のカーブは打たれていたことを感じていた。

 自らがデータを熟知した上で分析にも参加して「こういうチェンジアップなら有効とか、ストレートの失投数が高いなら、コマンド力(細かな制球力)の高いツーシームのほうが内野ゴロを取れるとか」などと突き詰めていくつもりだ。

 千賀滉大投手のメッツ移籍が決定した。投球フォームについての意見を言い合うなど良き理解者として切磋琢磨してきた戦友だった。「何をやって、どう考えて戦っているのかを一番間近で見てくれただろうし、見てきた」。寂しさはあるが「いなくなって成績を落としたら一番情けない」。

 盟友との密な議論はできなくなるが「その分、データ班だったりと話をしたり」。2020年に投手2冠に輝いた右腕が最高のシーズンを目指す。