【FIFAワールドカップ】カタールW杯1次リーグE組最終戦で森保ジャパンはスペインに2―1で逆転勝ちし、1位で決勝トーナメント進出を決めた。スペインでも注目のMF久保建英(21=レアル・ソシエダード)は先発出場するも不発で後半からベンチに下がった。本紙担当記者が見た“日本の至宝”の思いとは――。

【日本代表ドキュメント ブルーサムライ出陣】日本代表担当の渡辺は「45分で代えられるのは悔しいだろうな」と21歳の心境に思いをめぐらせた。10歳でスペインに渡り、名門バルセロナの下部組織で成長。運命の一戦を前にスペインでも注目人物で、流ちょうな言葉で取材に応じた。この日にかける思いは誰よりも強かったはずだ。

 試合後、久保は正直な気持ちを話してくれた。「体もキレていたのでこのままやってやろうと思った矢先の交代。そこは悔しかった。交代は予想していなかった。チームの戦術で前から行くならもっといいプレーできるし、ボールが足元に付いていたので取られる気もしなかった」と本音をぶつけた。それでも「チャンスをもらえたことをチームメートに感謝したい。自分はあそこの右でフィットしているなと思った。次は前半から結果を出すしかない」とすぐに前を向いた。

 試合後、スペインの選手と会話し「若い選手とは仲いい。彼らは『決勝で会えたらいいね』みたいなことを言っていたけど、僕たちに、そんな余裕はないので次のクロアチア戦に向けてしっかり準備しないと。彼らも慢心していると足をすくわれかねない」と冷静そのもの。勝利の瞬間、記者席でガッツポーズに雄たけびで舞い上がっていた渡辺は「いかん、いかん。落ち着け、自分」と心の中でつぶやいた。