カタールW杯1次リーグ初戦でドイツを相手に歴史的勝利挙げた日本が、27日のコスタリカ戦でまさかの敗戦。失点につながるクリアミスを犯したDF吉田麻也主将(シャルケ)の懸念を本紙担当記者が耳にした。

【日本代表ドキュメント ブルーサムライ出陣】「こんなことが起きるなんて…」。日本代表担当の渡辺は頭を抱えた。後半36分、吉田の力ないクリアボールが相手に奪われて失点。圧倒的に攻めながら主将のミスが致命傷となった。“戦犯”となった主将は「僕のプレーも中途半端になってしまったし、その前のプレスもサイドで中途半端になってしまった」と反省を口にした。

 それでも「次に向けてやるだけ」と吉田が話したように、イレブンはスペイン戦へ前を向いていたが、渡辺は「大丈夫かな…」と不安を感じていた。屈辱的な敗戦で批判の矢面に立たされないか心配だからだ。森保ジャパンに対しては世論の不満がくすぶり続けており、ドイツ戦の大金星でいったん消えたものの、コスタリカ戦の敗戦で再燃が懸念される。

 吉田も「たくさんの批判が起こることは理解している。個人的にも日本代表としても、こうした注目の集まる大きな大会では批判はつきもの」と試合後に不安を吐露。実際に試合後は吉田の「クリアミス」がツイッターのトレンド入りするなど注目を集め、SNS上では吉田に対する心ない声があふれ返った。

 熱狂的なファンやサポーターが森保ジャパンにとって“最大の敵”となってしまうのか。「今こそ日本中が一体となって戦うべきだ」と渡辺は拳を強く握りしめた。