米大リーグは17日(日本時間18日)に全米野球記者協会(BBWAA)が選出するア・リーグのMVPを発表し、エンゼルスの大谷翔平投手(28)は2年連続受賞を逃した。62本塁打を放ち、61年ぶりにリーグ記録を更新したヤンキースのアーロン・ジャッジ外野手(30)が初選出された。
ジャッジは30票中1位票28、2位票2の計410ポイント、大谷は1位票2、2位票28で計280ポイントだった。史上最もハイレベルな一騎打ちに敗れたが、二刀流には次なる大舞台が待っている。来年3月に開催される第5回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する意思を日本代表の栗山英樹監督に伝えことを自身のインスタグラムで発表したのだ。世界一奪回へ。侍ジャパンで大暴れだ――。
これほど米国の現役選手を含む球界関係者、メディア、ファンを巻き込んだMVP論争は過去にはなかっただろう。満票でア・リーグMVPに輝いた昨季に続き、今季も大谷は投打で躍動した。1918年のベーブ・ルース以来の「2桁勝利&2桁本塁打」を達成。1903年のワールドシリーズ開始後、初となる投打のダブル規定に到達した。唯一無二の活躍だ。
ただ、惜しいことに突き抜けた数字はなかった。投げては15勝、防御率2・33、219奪三振、打席では打率2割7分3厘、34本塁打、95打点はいずれもリーグ上位に入るが、タイトルには手が届かなかった。
一方、ジャッジのインパクトは強烈だった。5月からアーチを量産。月間12発放つと6月11本塁打、7月13発、9月10本と4度2桁本塁打を記録。5月、7月、9月と3度月間MVPに輝いた。首位打者には5厘及ばなかったが、本塁打と打点の2冠を獲得。出塁率、長打率などほとんどの打撃指標がメジャートップだった。さらにヤンキースの地区優勝に貢献。ここで評価に差がついた。
2年連続の快挙を逃しはしたが、悔いはないだろう。その大谷の活躍を新たなステージが待っている。来年3月に開催されるWBCだ。
大谷は17日に自身のインスタグラムを更新。来年3月のWBCに出場する意思を日本代表の栗山監督に伝えたことを発表した。「シーズン中よりお話しいただいていたWBCの出場に関しましては(日本代表の)栗山監督に出場する意思がある旨を伝えさせていただきました」
WBC出場は大谷の夢だ。日本ハム時代の2017年に開催された第4回大会は、右足首の故障のため直前に出場を辞退している。8月12日(日本時間13日)にエンゼル・スタジアムに視察に訪れた日本ハム時代の恩師・栗山監督と会談。「選んでもらえるなら出場したい」と意欲を示した。球団の対応が注目されたが、ミナシアンGMは「彼が出るならサポートしたい」と容認している。
帰国時には「まだ、決断していない。ゆっくり考えたい」と明言しなかったが、ついに決断した。代表入りすれば、初のWBC出場だ。
「各国の素晴らしい選手や5年ぶりに日本のファンの皆様の前で野球ができるのを楽しみにしています!!」とメッセージを送った。
打者ではDHとして出場することになるだろうが、問題は投手。来年3月9日に東京ドームで開幕する1次ラウンドはメジャーではオープン戦序盤にあたり、先発で100球投げるわけにはいかない。60球程度に限定するか、中継ぎか、守護神か。それとも打者専任…。
いずれにしろ、3大会ぶりの世界一奪回を目指す侍ジャパンにとっては最高の補強だ。また、ファンにとっては映像を見ることしかできなかった生大谷を目に焼き付ける絶好のチャンス。来年3月、投打二刀流に日本列島、いや世界が熱狂する。
【MVP選出方法】全米野球記者協会会員の投票で決まる。各球団本拠地から2人ずつ、両リーグ30人がレギュラーシーズン終了前に投票する。10人連記で1位は14点、2位が9点で3位以下は1点ずつ下がり、10位は1点。昨年の大谷は1位票30で、現行制度となった1931年以降、19人目の満票で選出された。日本選手では2001年のイチロー(マリナーズ)以来、2人目だった。












